2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ダムに沈んだ木偶(でく)舞わしの里

ダムに沈む徳山村の増山さんのあと、花粉との関わりで、人のいない旧友貞家地内にも触れた。よく似たことで思い出したのは白山麓。尾口の「木偶<でく>舞わし」を、加能民俗の会で鑑賞したことがあった。手取川上流に、昭和54年6月に貯水を開始した巨大ロック…

8組坊守会

今日、輪島市里町で、昨年10月以来の勉強会を行った。17,8名の方々が参加なさっていた。これらの方々が住んでいるのは宇出津、矢波、柳田、町野、名舟までのエリアで、私の所から、大体30㌔以内。それほど離れているわけではないのに、その人たちと、この4…

小さなムラー神明原・風原・西中谷ーー輪島市

神明原。『蓮如と真宗行事ー能登の宗教風土』でも触れた。高爪山に最も近い集落。昭和57年に訪ねたときも現在も二軒。神明神社では祭礼も執り行われている。風原。二軒の集落。一軒が区長さん。おだやかにお話し下さったおばあさんがおいでた。西中谷。無住…

飛び込んできた「お説教」

今日は、午前中お仕事・寺役。お昼お斎・お酒。寝て酔いを覚まし、夕方から、明日の講義準備。出来たら、ブログに一筆。の予定だった。ところが、午前中の寺役終え、お斎に向けて移動中に携帯に電話( 助手席に座っていたので、電話を受けることが出来た )。…

友貞家旧地調査、花粉症ー珠洲市

花粉症かも知れない、と思うたびに、思い出す光景がある。それは、江戸時代の道を調べ歩いた平成7年か8年頃、外浦の草分け家の一つ、20俵扶持の初期十村友貞家旧地と伝わる「大山蛇ヶ池」という地を調べに行った時だった。山間のその地には、もう池はなく、…

春近しー花粉症ー

トンビ親子が練習していた日。8日。梅の芽も膨らんできた(手前の木)。8日。松の根が傷まないように囲ってあった竹の囲いが、今年の大雪で半分近くがグチャッとなってしまった。雪が消えてしまえば、どうしてへしゃっているのだろう?となる。かくかくしかじ…

増山たづ子さんと徳山村

朝日新聞と北陸中日新聞に増山たづ子さんがご逝去なされた記事が載っていた。どこかで聞いたことがある方だ。思った通り、ダムに沈む徳山村の記録を残された方だった。88才。あの方の写した写真で、沈みゆく村に合掌している少女の姿があったはずだ…、その写…

日本民俗学会50周年記念シンポジューム

宮田登さんとお会いした最後が、日本民俗学50周年記念シンポジュームが開かれた(1999年(平成11)4月29日)曳舟文化センターの会場と、その後の記念パーティ席上である。当時、代表理事は真野俊和氏で、50周年シンポは、茂木栄、福原敏男、網野房子、森謙二、…

網野善彦氏と宮田登氏

筑波においでた宮田さんが、神奈川大学に移られた。歴史学の網野善彦氏と民俗学の宮田登氏が一大学に揃われたのだ。教員を辞めてからは、土・日の時間が取れず、日本民俗学会に顔を出すのは夢となってしまった。そこで、必然、能登にお出でになる方から情報…

宮田登、日本を語る

昨日、宮田登さんについて書いた。倉本四郎さんの亡くなったことについても書いた。もう、ついていきたい人はいないなァ、と昨日書いたことを反復しつつ、寂しさを紛らすようにして、日向ぼっこをしていた。そこに宮田さんのチラシが届いた。いやあ、偶然に…

新しい本を購入すべきか、それとも

よい天気。椅子に腰掛け日向ぼっこをしていたら、ギャ-ギャ-と上で声がする。トンビの親子が飛んできて、くるりと輪を描く練習を始めた。そのうち数羽のトンビが混じり合い、競演しあっている。トンビの生態には詳しくないので分からないが、しばらく前か…

倉本四郎氏辞世句「ひぐらしや なお日をのこしつつ 店仕舞い」

倉本四郎さんは1984年の黒壁での取材の後もポスト、小説、博学な本をお出しになるなど頑張っておられたが、ガンとの闘いを木曜日ごとに「日刊ゲンダイ」に連載されるようになりー倉本四郎の楽天ガン日記ー、2003年8月に亡くなられた。辞世の句「ひぐらしや …

宮田登氏ー「白」とさまざまな黒壁ー『白のフォークロア』

5日(日)の北陸中日の「出版情報」に「宮田民俗学を集成」の見出しで「吉川弘文館から『宮田登 日本を語る』(全16巻)が刊行開始。宮田登(1936~2000年)は歴史学や宗教学などの隣接初学と協働し、都市や旅、女性や子供、妖怪や流行の民俗など斬新なテーマーを…

「天神・地藏と異界ー都市金沢の宗教空間」、『おもしろ金沢学』の黒壁

私も『都市民俗へのいざない 情念と宇宙』雄山閣出版・1989(平成元年)刊、「天神・地蔵と異界ー都市金沢の宗教空間」と題した小論で、この時の記憶を文にした。p94 黒壁は城から見て巽の方角に位置する。風水の考えでは「黒」は玄武と結びつく北の色であ…

倉本四郎氏著『本の宇宙あるいはリリパットの遊泳』の「黒壁」

黒壁は週刊ポストの3ページ書評として定評のあった、ポスト・ブックレビューでも紹介された。週刊誌は手元にないので、ブックレビューをまとめた『本の宇宙あるいはリリパットの遊泳』倉本四郎著、1986年(昭和61)平凡社刊から引用する。 金沢民俗をさぐる会…

タンカブサマ2000年の記事

2000年(平成12)11月6日(月)北國新聞朝刊の記事を紹介する。 [見出し]「田の神」冬は山へ 山の神と深い結びつき 七尾で伝承の神事 仮説を裏付け高山さん方で確認 西山市史専門委員「貴重な文化財」[本文]「田の神と山の神の結びつきが具体的に伝承されている…

七尾のタンカブサマ(田の神さま)→あえのこと

田、米と共に人々は生き続け、現代にその生命をつないできた。その米の源、原点に感謝する祈り、喜びの代表的なものが奥能登のあえのことである。ところが、この行事は家単位の行事なのだ。では、家はいつ出来たか?重要な問題が横たわっている。平安時代は…

奥能登社会教育振興会ー略して「奥社振」講義

奥社振という言葉を始めて聞いた。正式には「奥能登社会教育振興会」という。そこからの講演依頼が去年、何度かあった。去年までは、社会的に動き回っていた(資料館館長、教区会議長、加能民俗の会副会長)、地域でほどほどに活躍していた名残りがあった。…

仁行紙漉サークル作品展

今朝、資料3枚を40枚ずつ印刷し、それを持って10時半に出発した。 輪島市仁行<にぎょう>で紙漉を学んでいる知り合いが、仲間たちと、能登空港で作品展示会をするというので、その準備の様子を見に寄った。仁行紙漉サークルの作品展、準備中:能登空港二階中能…

講義「文学の背景ー能登の文学風土」中能登町

結局今回も寿司のパックを買い、会場がある「能登まほろばの郷」の丘で景色を眺めながら、パックの寿司を食べた。風は冷たかったが、石動山の山脈( 木の上の方に見える山が石動山 )が見え、右手には久江<くえ>の集落が見える。目の前には邑知潟に通じる長…

伝説とロマンの里のデーター作り

珠洲焼資料館に寄って、伝説・民話資料、および調査カードを持ってきた。 見にくいが、「伝説(民話)調査カード」(左表、右裏面)これ一枚でかなりの情報を盛り込むことが出来るように作った。書き込まなければ持ち腐れであることは重々わかっている…10年前…

2時間の小さな旅ーきらり珠洲

ウォークキャンペーンチラシ「地元ボランティアガイドが案内する2時間の小さな旅ー加賀百万石ウォークー」に参加するための会議を今日開いた。 加賀百万石ウォークだから、能登は関係ないのかと思っていたのだが、2006年冬編を見ると、能登コースとして輪島3…

木村至宏氏著『琵琶湖ーその呼称の由来ー』

『北國文華』2002年春号に佐々木孝正さんの想い出「山から海へー現代の験者ー」を書いた後、佐々木さんのことを書きましたと奥さんや、佐々木さんの友人木村至宏(よしひろ)氏、吉田清氏に雑誌を送った。吉田氏(花園大教授)とは、抜き刷りや本、それに賀状…

佐々木孝正さんの思い出

抜き刷りの「恵存(いつまでもお側においてください)」も、佐々木さんからの伝受。2月26日に「トキハジメ(ときはじめ)」を書いた。→「トキハジメー斎始め」その時、2つの事典に書いた文章を紹介した。その文の終わりに、参考文献として、佐々木孝正著「本願…

蓮如上人の和歌・『蓮如さんー門徒が語る蓮如伝承集成ー』

先日、知り合いのお坊さんが勉強会で用いてる本にあなたが書いた文が載っていましたよ、とおっしゃった。四季社の本だと言う。四季社の本は何冊か買った覚えがあり、時々本を買わないかとの電話が入るものの、その出版社の本に書いた覚えはない。西山という…