「お座」でのお説教

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夜7時過ぎ、雪が降りしきる中、お座宿へ。
漆塗り・螺鈿の立派な火鉢が用意されていたのでシャーッターを切る。


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高座を用意して貰う。
11日に始めて高座でしゃべった。
思ったより話しやすい。それで、今晩もお願いした。
今まで、高座は偉そう、の印象があったのだが、話しやすいのだ。

この地区の大字は4地区に別れており、
地区事に同じ形の高座があるのだという。
お寺にある高座はもっと高く重い。が、今は、ほとんど見ることがない。
一節<ひとふし>、二声<にこえ>、三男<さんおとこ>といわれた節説教<ふしぜっきょう>の伝統を引き継ぐ場である。


夜のお話しは、二席分。
イメージを作り、準備OK。
その内容は、一席目は、お座の場で「蓮如上人文のごとし」とご住職が読み上げる御消息について。
その文は「一流安心」のお文で、4帖目第14通、蓮如上人84歳のものであること。


お座の前に頂く食事を「お斎」という。その斎について。
ここの若衆お座は、祠堂経の一環として行われている。
祠堂経がどうして始まったのか、などの蘊蓄話をつらつら。


二席目は女人往生について、話す。
これで、9時だ。
のつもりが、蘊蓄話には、一向に反応がないどころかドンドンしらけていく。
生死を越える。無明…などに方向転換するがダメ。
ーなんとかしなくっちゃ…。ー
そこで思いついたのが「お文」始め。
寛正2年(1461)に最初のお文が書かれた背景社会、震災の話へ持っていく。
ここで、ようやく聴聞らしく耳を傾けだしなさった。
そこまでで50分費やした。


2席目を終えたのが9時15分。
おはこを出さないと聞いてもらえない。
寛正元年の出来事は、飢え・飢饉の悲しい出来事。
その出来事への同情心からの「うなづき」。


もっと、違う話からでも聞いてもらわなくてはならないのだが…難しい。


もっとすごかったのは、
27日推進員勉強会をしています。どうぞ、と宣伝した。

  
終わってから、推進員の方だという相当年配のおばあさんが、住職に挨拶においでた。
先ほど西勝寺さんがおっしゃったように、推進員の勉強会に出る人をおすすめ下さい。
辞めていくものもおりますし…。話がつまらんせいなのかも知れませんが…。


そして、向き直って宜しくお願いいたします。と私に挨拶。


心の中で(ええ…! つまらぬ話で辞めていく。
年いって、動けなくなって辞めていくのじゃないの。


さっき話したろう!10悪の内、四悪が口から生ずる悪、だと。
こういうことなんだよ。 
辞めていく理由を自分たちの結束力の弱さにしたくないために、
講師の話の下手さに理由付けするなんて…。
誰が講師かって?
あなたが、宜しくと今おっしゃった私が、
その講師ですよ。ムムムム…。