長田弘氏  2010年(平成22年)5月3日

今日は長田弘(おさだ・ひろし)氏のご命日。

自分の生きてきたある時期と密接に結びついてる「詩」がある。

その最たる一編が学生時代に出会った「クリストファー詩篇」中の「われら新鮮な旅人」だった。

これはすごいぜ、と言ってくれたか興奮してこちらが言ったか、その相手は先に還っている塩谷利宗君か広島の方で元気にしている脇本茂紀くんだったはずだ。

詩人を長田弘という。

 

それから35年以上の時が流れ、「彼岸の人」で氏の作品にうたれる。

「彼岸の人」としてブログに書いた。

まもなく、

母を失って、沁みる本・詩・音楽ほか - NAVER まとめ

というブログ記事に私の「彼岸の人」が引用されていることを知った。

 

海辺へ行って、ギターを伴奏に歌いたい気分の朝。

 

「彼岸の人」2008年4月14日長田弘 (引用)

本山(東本願寺)から、「お彼岸・おひがん」という冊子がでている。
全部で16ページ。50円。

そこに、長田弘さんの「彼岸の人」という詩が載っている。
47行の詩だ。

見開きページの背景いっぱいの写真は
山岳と森に続く平原の一本道。
朝もやの棚田
森とみずうみ
の三枚で、
詩の深みを
さらに深めようとしているようだ。

なんとはなしに、
オサダヒロシか……

と、詩をながめていた。

記憶が沈んでいく
70年代にかかる頃…
オサダヒロシはいいぞ!
と言った友がいたはずだった。

誰だったろう?

友が言ったのではなく、
ユリイカ」の現代詩特集号でひきつけられた
自分の声だったのだったろうか…

あの詩は…
確か「クリストファー…」だった。

本箱を訪ねる。
あった。

(1970年4月第三刷を購入している。320円。)

「クリストファー詩篇」だった。
「われら新鮮な旅人」のあちこちに線が引いてある。

ユリイカ」は、「われら…」の方だったろうか。

(「われら新鮮な旅人」4部構成。1000行を超える長編詩。
写真は2部7作の中で「パッション」の部分)

「あなたのやさしさがこわかった」(「神田川」)
を初めて聞いた時、
この逆説と相乗しあっての、
衝撃だったような気がする。

この方が、今も活躍なさっている。
「彼岸の人」、
間違いなく
これらの詩の延長にあって
それは、「いとほしさ」の加わった感性…
その輝きではないかと思った。

ヒ ガ ン ノ ヒ ト…

ここからは5月10日の追記

「彼岸の人」



PDF
ユリイカ』総特集=戦後詩の全体像

討論者四氏による戦後名詩選
「われら新鮮な旅人」は全員(吉本隆明清岡卓行大岡信鮎川信夫)が推薦。

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