地産地消文化情報誌『能登』2018秋 第33号

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月と宮犬 庚申塚

私は、宮犬庚申塚を再発見してくれた池田紀子さん(北陸石仏の会会員)を通して、
「月と宮犬(旧珠洲郡)―庚申塚―」と題して、大乗妙典塔(寛政六年・1794)などについて書いた。

再発見の経緯が、もはや、ささやかな伝説だろうし、
この碑文にある「奉供養大乗妙典六十六部日本回國所」の「六十六部」と「回國所」の「所」の関係が気になっている。

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こちらは、能登国三十三観音巡礼札所第二十番、山田寺参道にある庚申石像。
14日(日)石動山の帰り、撮影。

星野正光さん

記事では「―追悼―星野正光さん」が胸を撃った。
編集後記の編集長と星野さんの出会い、と二人の歩みが続いて胸をうつ。
~人は出会い、育てあい、(この世では)別れていく。
「倶会一処」(阿弥陀経)と示されているから・・・「愛別離苦」を超えていくことが出来る。
星野正光さん

能登文学紀行―芝雪

そして「能登文学紀行④宮本輝」。
いつものことだが、この紀行の筆者・芝雪さんの表現力には圧倒される。
作品の読みこなしはいうまでもなく、その背景や取り巻く環境・人との関わりの深さ・広さを、さりげなく知らせていて、
読むと、どこまでも作品が連れて行ってくるような気になる。

一度芝さんと、物の調査をしたことがある。
短時間で、特色をとらえたスケッチをなさり、それはそのままある本に載っている。
普通はトレースとかの言葉を使って、描き直すのだろうが、その必要がないというか、実物以上に物をとらえているように思えたものだった。
車のキーをなくして、2日間も、思いだしては「キーちゃん、出ておいで・・・」と探しているような、ミスの多い私とは、人種が違うのだと、その頃から思っていた。

ますます研きがかかり、すげーなぁ、とつぶやきながら読み終える
すげーェ紀行文に、会わせていただいている。