『妙好人 千代尼』リーフレットの試み

ブック・リウムさんのリーフレットに刺激され、作ってみる。
20日の「奥能登塾」で用いてみよう
(皆に配って、サァー三つに折ってみましょう、とする予定でプリンとを持っていったのだが、結果的に取り出す時間もなく、そのまま持ち帰った)。
A4
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リーフレット

【表面】左から、三つ折り
(1)
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※表紙は、
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を、切り貼りした。
元がカラーなのだから、カラーになれば格好いいのだろうが、
お古のコピー機も含め、
夏休み宿題レベルで作ってみたことに意義がある(ことにしておこう)。

(2)
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[上段]
讀賣新聞」2018年(平成30年)2月11日(日曜日)

江戸期を代表する俳人・加賀の千代女。
伝説多き千代の「あるがまま」の信心世界を読み解き、
土徳の風土が生まれた過程にも迫る、目からウロコの書。

[下段]
朝日新聞」読書 2018年(平成30年)1月28日(日)
江戸期を代表する俳人・加賀の千代女の句を、信心世界から読み解く。

(3)
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[上段]
北國新聞」2018年(平成30年)2月12日(土曜日)

加賀國松任が輩出した俳人・加賀の千代女。
千代の句に流れる、念仏者ならではの「あるがまま」の信心世界を読み解き、土徳の風土が生まれた過程も迫る。
今だからこそ読みたい、やさしさあふれる書。

[下段]
東京新聞」「中日新聞」「北陸中日新聞
   2018年(平成30年)2月11日(日曜日)

江戸期を代表する俳人・加賀の千代女。
伝説多き千代の「あるがまま」の信心世界を読み解き、
土徳の風土が生まれた過程にも迫る、目からウロコの書。

【裏面】右から
(4)
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地産地消文化情報誌 『能登』2018冬

本誌連載「伝説の風景」の著者でもある珠洲市の西勝寺住職、
西山郷史さん(70)が、江戸時代の俳人・加賀の干代女を取り上げた書き下ろし『妙好人千代尼』を発行し、1月20日法藏館(京都市)から発売された。
朝顔やつるぺ取られてもらい水」の句で知られる加賀の千代女は、元禄16年(1703年)に松任(現白山市)に生まれる。後年、剃髪して50歳過ぎの句には、法名の尼素園、千代尼などを用いている。
千代尼が、真宗門徒のいわゆる妙好人(信心の生活に生きる篤信者で、門徒の手本となる人)であることは知られているが、妙好人・千代尼に触れた書はこれまでほとんどなく、この書で西山さんは千代尼の俳句を、信心に生きた人の句として様々な角度から取り上げている。
西山さんは、「さまざまな立場の人が千代尼の句を高く評価し、影響を受けている」として、例えば、俳人小林一茶は、わが子に先立たれた時、千代女が子(弥市)に先立たれたときに詠んだと伝わる「蜻蛉釣り今日はどこまで行ったやら」の句に慰められ癒されたことや、新渡戸稲造が著書『武士道』の中で日本人らしさの例として、この句を取り上げていることを紹介。
また、世界的な仏教学者・鈴木大拙は「朝顔や…」の句を美の極致を詠んだ句ととらえ、「国民新聞」主宰のジャーナリスト・徳富蘇峰は干代尼を、芭蕉が憧れた歌人西行に匹敵する女性俳人とまで評価したことも紹介している。
そのうえで「このように、子との別れなどの人生の悲哀を越え、
美の本質を詠い、花・鳥・風・月と共に生きる世界を詠み、それぞれに高く評価されている千代の句は、すぺての人のこころにしみ入るものでした。
それは、あるがままを詠むという点で、仏教、特に浄土真宗の教えに育てられた句だった」と記している。
本書の本文では、1600余りある干代尼の俳句のうち、78句を取り上げているが、干代尼を通しての真宗入門書とも言える。

(5)
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[上段2ー1]
北國新聞」読書欄2018年(平成30年)1月20日(土曜日)

妙好人とは浄土真宗の信仰に篤い人のことである。
加賀国松任(現在の白山市)生まれの女性俳人の根底にあったのは、念仏の教えだった。
千代女の俳句を、真宗大谷派西勝寺(珠洲市)住職の著者が信仰から読み直す。
朝顔につるべ取られてもらい水」の名句を、千代女は35歳前後から「朝顔や」とするようになった。
「いのちをいただいているもの同士」が出.会つた強い詠嘆が「や」に現れているという。
近世を念仏と生きた人々の「あるがまま」の世界観が見えてくる。

[上段2ー2]
「同朋新聞」 2018年3月号

江戸期を代表する俳人・加賀の干代女。真宗門徒であった千代の句の信心の世界を、土徳の風土とともに読み解く。

[下段]
北陸中日新聞
2017年(平成29年)12月26日(火曜日)
 
珠洲市飯田町の真宗大谷派西勝寺住職で、民俗学研究家の西山郷史さん(七〇)が、松任(現・白山市)で生まれ育った俳人千代尼について、信心との関係からつづった著著「妙好人千代尼」を執筆した。
千代尼は一七〇三年に生まれ、千代、千代女とも呼ばれる。五十二歳の時に剃髪し、七十三歳で亡くなるまで、「朝顔やつるべ取られてもらい水」「蜻蛉釣り今日はどこまで行ったやら」など多くの句を残し、高く評価されている。
大学時代から俳句に親しんできた西山さんは、卒業後、県内の高校で教壇に立ち、国語を教え、俳句との関わりも持ち続けた。一九九一年に西勝寺住職に転身し、法話のほか、講義や講演の機会も増えたが、千代尼に触れた書があまり多くなかったため、自身で執筆することにしたという。
西山さんによると、妙好人とは、信心の生活に生きる門信徒の手本となる人たちのこと。
西山さんは「書では、千代尼の句を、信心に生きた人の句として丁寧に読み解いた。千代尼を通しての真宗入門書でもある」と話している。

妙好人千代尼」は、B6判二百四十八㌻。発行所は西勝寺内の臥龍文庫。千二百円(税別)。来年一月半ばに法蔵館(京都市)から発売される予定。(近江士郎)

(6)
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[上段]
真宗』2018年3月号

真宗王国・加賀国松任が元禄期に輩出した、加賀の千代女。
本書は、宗教民俗研究者として知られる著者が、篤信の念仏者であった干代尼に光をあて、数多い伝説が生まれ伝えられてきた背景にも迫っている。
有名な「朝顔につるべとられてもらい水」の句は、千代女が三十五歳の頃「朝顔やつるべとられてもらい水」へと変わる。「に」から「や」への変更は、この世に生をいただいたもの同士の共感であり、当時すでに教えを聞く場があったのではないかと指摘。
また、わが子を失った母の切々とした思いが綴られた「蜻蛉釣今日はどこまで行ったやら」「破る子のなくて障子の寒さかな」が、千代の句と伝わった背景には、悲しみのなかでも苦を受け入れ「あるがまま」を生きた同朋としての千代を、時代が求めたからではないかと推察している。
辞世の句は「月も見て我はこの世をかしく哉」。
本願のはたらきに励まされ、おかげさまの日々を生きた千代。
本書には細やかにルビもふられ、登場人物には丁寧に生没年が付されており、とても読みやすい。
干代尼の句を通して、「真宗の生き方」が広がり、土徳の風土が生まれた過程までをも知る、目からウロコの内容である。
混迷な現代を生きる私たちにとって、格好の真宗入門書であるといえよう。

[下段2ー1]
真宗』② 平成30年2月号 2018,February

石川県が輩出した、女流俳人・加賀千代女。
真宗門徒であった千代の句の信心の世界を、北越の風土と共に読み解く。

[下段2ー2]
『月刊住職』2018年2月号
朝顔やつるべ取られて、の句で知られる江戸時代の女流俳人
加賀の千代尼は篤信の念仏者だった。
句に込められた豊かな信仰世界が明らかにされる。