西のぼるが描く白山物語 『魂の沃野』と白山戦国史
北方謙三氏の歴史小説『魂の沃野』の
世界観を基に、
西のぼる氏が手掛けた挿絵原画や、
加賀一向一揆の
貴重な資料を展示します
『魂の沃野』(中央公論社)上巻装画 西のぼる画
友であったことを、思いだしてくれぬか
加賀一向一揆。名もなき「百姓」たちが加賀国守護・富樫政親を打ち倒し、
約一〇〇年間に及ぶ「百姓ノ持チタル国」が成立することになった、
中世戦国史上の一大事件でした。
加賀一向一揆を題材にした北方謙三氏の歴史小説『魂の沃野』の世界観を基に、
西のぼる氏が手掛けた挿絵原画や加賀一向一揆の貴重な資料を公開します。
短冊しおり
文学のさし絵
文学のさし絵。西のぼる画。
他は、蓬田やすひろ、百鬼丸、原田維夫画の全4枚セット。
日めくり 勝暦 戦国武将名言録
5日「下々の憂苦を思わず、武具にのみに力を入れても甚だ危うい」
鬼左近 島清興
31日分のうち、5日目。
新聞連載
17日(土)の「北陸中日新聞」連載小説「影ぞ恋しき」
挿絵・西のぼる
連日の挿絵作業などで、猛烈に忙しいのにも関わらず、
顔を出してくれた。
次の写真のように格好いい西君もいいが、
疲れを見せず、笑顔も優しい西氏は、
深みがあって、なんとも言えない。
西氏は中学校以来の友人だが、
北方謙三氏も、一度、目の前でお見かけしたことがある。
そのころはハードボイルドで有名な方だった。
それが、一向一揆をテーマーに書いておられるとは…。
すぐに本を注文した。
お見かけしたのは、
平成15年(2003)8月25日(月)。
この日、逗子・葉山上山口の新善光寺で、
週刊ポストでポストブックレビューを連載していた倉本四郎(ペンネーム、義兄)さんの葬儀が執り行われた。
24日は、門徒さんの葬儀があり、夜行・北陸号で東京さらに逗子に向かった。
20日ごろから、四郎さんの容体が思わしくないとの連絡があり、23日に息を引き取られた。
あと1週間で満60歳を迎える、という若すぎる死だった。
確か葬儀前、四郎さんの棺の前で、ボロボロ涙を流しておいでたのが、北方謙三さんだったのである。
謙三氏と四郎さんは、いい関係でおいでたのだなぁ…と、
こころの中で、北方さんに「有り難うございました。」と手を合わせた。
その一方的な私の思い出の方と、
豊かな経験年齢を重ねた西君とが、今、一緒に仕事をしておいでるだ。
25日(日)には、千代女の里俳句館で、北方氏の記念講演会「私の文学放浪」、サイン会があるという。
北方氏の生原稿や西氏のさし絵ー64枚あるといっていたはずだーを味わい
二人の出会い、読売新聞連載時のさしえ画の背景、エピソードなどを聞き、
ただただ、素晴らしい時を過ごさせていただいた。