能登教務所「こころの広場」ー講師 立島直子氏

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行ってきた。
七尾は遠いのと、この時期なので、よほどの知り合いのお話しでないと行かない。
去年は、太田浩史、日野賢之氏のお話しを聴きに行った。
今年は…?
立島直子氏の名があった。


今日聞いたメモ書き。
○自分の能力を素直に吐露しておいでる。
○小さな声だがよく通り、静かな説得力が重なっていく
と印象を書いた。

一つの出来事に対する見方の違い、深さの違いを、知った人の例と自分との比較で分かりやすく
腹立たしい対応をしたとき、仏さまを悲しませているなぁ、という見方をしているだろうか…といった問いかけなど
やさしい語りで、
たとえば、小さな子供が仏さんの話を知りたいというので、あるお城で起きた悲しい出来事に、お釈迦さまが助けて下さる話をしだしたら、
それで、それで、と楽しそうに聞いてくれた、と話される。
こちらも子供のような気持ちになっていた。

やさしい話は、難しくいえば、33本願「触光柔軟」の具現だなぁ、と聞いたのだが、
質疑の時になぜ門番は事件を止めなかったと思うか?との質問があった。
子供に話すのにそんな分析をしてたら話せないでしょう
「われもわからんひともわからん」、既成仏教が飽きられている、無視されているのはそこですよ、と
いいたかったが、我慢した。
そんな我を出しにいったのでは無かった。


講師がおっしゃった、仏さまが悲しんでいませんか、を先取り。
あるいは、いわば「信知」が語られ、では、私はと見つめる機会が与えられた貴重なときを、
「存知」物知りの場にしないとおられない、いつも感じる参加者の性の情けなさ…、
と感じたところまででとめ、口には出さない〈理性〉と戦っているとき、

2年前にも感動しました、今日も胸が打たれました。
また話に来て下さいとまとめた方がいたので、よかった。

ところで、立島さんとは一度、本山で一緒に仕事をしたことがあるので、
一人でも聴衆が多い方がいいだろうと思って出かけたのである。
充分多くの人々が聞きに来ておいでて、それは杞憂にしか過ぎなかったのだが、
七尾まで往復3時間かけていったのだから、知り合いが聞きに来ましたよ、をアピールしないと帰れない。
仏法の中に生活がある…。
そんな話を聞いてすぐに、
生活臭さそのものの「能登」と「ぶらり能登」を土産代わりに顔を出すのはどうかとも思ったが、
もう会うこともなかろうし、
寝ても覚めても念仏…でないときもあるだろうと、講師控え室におじゃました。

名刺の名の「郷史」で思いだされたようだったが、
いまから思うと、いつ、どこで会ったのかまでは分からなかったのではないだろうか…。

私の方も、推進員養成講座後期講習でお世話になった。
それは間違いないのだが、いつ頃の話なのかまで確かめていなかった。
お話を聞いていて、間違いない、あの立島さんだと確信持つまでにだいぶ時間がかかったのだから、
御講師にしても、ちょいと顔をだし挨拶して帰った人、に記憶が重なるまでには時が必要だろう。

調べてみると平成17年(2005)10月15日~17日の講習だった。
11年も前のことだ。
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私(前列真ん中)のむかって右横の組長・中野さん、その横の、後に能登教区第10組同朋会推進員会会長なられた菊谷さんも世を去られ、年月の長さを感じる。


この研修会は、当地で行われていた研修講師が途中で辞退なさり、2年目から急遽私に講師役が回ってき、
そのまま教導役で本山に行くという、忘れることの出来ない研修会だった。
立島さんにとっては、数多くこなされた補導役の一回だっただろうが、
終了した後、お世話になった補導・五辻さん、立島さんを招いて反省会をしようとまで、盛り上がった研修だった(実際は連絡できず、または都合がつかなかったかで食事会を兼ねて、研修後補講を行った)。
「みほとけは」を斉唱したときなどは、みんな背筋をピンと伸ばし思いきり大きな声を出し、子供に戻ったみたいだね、と言い合ったものだった。

その場に戻る。
御講師には、分からないのも無理ないよ、太ったものね、
といつもと同じ事を言ったが、58歳の時と今では髪を始め随分違う。
年がいったからね、というべきだった。

この研修とは別に、
年6回の第10組同朋会推進員会が続いており、それを育てた講師・濤さんが逝去されたか病で身をひかれ、私が講師を引き受けることになったのが前年の平成16年のことだった。
この研修を終え、同朋会推進会で学ぶ機会につながっている。
写真に写っている方々のうち、今も10人の方が会員で(確かめてみて、そんなにおいでるのかと驚いている)、勉強会には顔を出しておられる。


平成28年度第4回研修会の来たる3月27日には、
お給仕や仏具やなどをおしえてくださった立島さんが、
いのちのつながりについて、やさしくわかりやすくいい話をなさいましたよ、と、伝えるつもり…。