天野文堂(てんのぶんどう)さんの茶卓、一筆箋

輪島漆芸美術館で売っている一筆箋の表が、
天野文堂の作品の絵柄だと知って、ちょっと驚いている。
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天野家は母の実家ー輪島市石休場町照福寺のご門徒で、
母が昭和20年に、当寺に嫁ぐとき
祖父が天野文堂さんに頼んで作ってもらった茶卓を持たせてくれた。

この6日、祖父の50回忌と伯父の7回忌が照福寺で営まれた。
親戚寺院住職の中で、私が一番年を取っており、院代という役が当たった。
もう祖父を知る身内はあまりいない。
私と弟は、ことあるごとに母の実家へ行っていた。
大学の受験勉強も卒論を書くのも静かな山寺の御堂座敷で行ったはずである。
祖父の方は、私の記憶では一度も珠洲へは来なかった。


50回忌を機に、
昭和41年10月30日、83歳で還帰した祖父が、いくつもの峠を越え、10里も離れた所に嫁いでいく娘に、
どのような思いで女流漆芸家・文堂の作品を持たせたのだろうか…
に思いをめぐらしてみた



以下の五点の茶托が嫁入り道具の一つである。
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「文堂刻」とある。


ブログ:女性漆芸家ー天野文堂


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女性漆芸家の道を開くー天野文堂
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天野文堂ーその2
出典『図説輪島の歴史』
執筆者の坂下静香さんが常田(ときた)富士男氏と並んでいる写真があるのだが…、
ドンドン話がそれそうなので、あるというところで止めておく。