『浄土真宗現代法話大系』全26巻

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9月29日に能登教区12組門徒会のお話に行った。
その際、
会所の長善寺さん寺務所で、表記の本を見かけた。
このシリーズを見た記憶が無く、帰って調べてみると面白そうだった(興味深い。良本)。



今、こういう本があればいいなぁ、と考えているイメージが数種類あり、
その内の一つが、『真宗聖典』に関するもので
原文と所収聖典の逐語訳・語句辞典の類があれば…である。
原文の必要性は、たとえば恵信尼公のふるさと「おぐろ」は古語表記でないため、字だけでは小黒(をぐろ)か大黒(おぐろ)かが分からない。
「をんな(若き女性)」「おんな(年配の女性)」もそうだ。


思案の末、
全26巻を古本で注文し、届いたのを見ると、『真宗聖典』に即した編集がなされているではないか…儲けものだと思った。


しかも、大谷派の『真宗聖典』に合わせながら、御文章(お文)を用いるなど、真宗各派への気配りが感じられたり、
たとえば、「現代と親鸞1~3」では、多くの方々の代表作と当時一流の真宗人の解説を組み合わせている点など、
相当時間をかけ、じっくり練って作り上げられたシリーズであることがうかがえた。
もっというなら、「古典」になりうる質をもった大系だ。


私は、偶然知り得たが、このまま古本世界にしか存在しないのは、ちょっと勿体ない気がする。
同朋社出版。昭和62年(1987)9月30日刊。