『死を想うーわれらも終には仏なり』、『真宗民俗史論』、『よきひとの言葉ー浄土真宗への道しるべ』など

石牟礼道子

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『死を想うーわれらも終には仏なり』石牟礼道子伊藤比呂美氏著
この方の書かれた『苦界浄土』ーもういっぺん人間にーを授業で扱ったことがある。
確か筑摩書房の教科書で、大きく指導要領が変わった中で登場してきた教材だった。
文のすばらしさ、目線のやさしさもあったが、どうしてこの人はこのテーマーを追いかけられたのか、何となく、ズーと気になっていた。
後輩である久留米の江口喜久男氏が石牟礼道子氏と交流があると聞いて、すごい人とつながっているのだな…と思ったこともあったし、
民俗学仲間の斎藤弘美さんも、水俣に取り組んでおられる。
そういう方々の彼方においでになる方なのだが、「同朋新聞」9月号を読んでいて、
その世界に触れたような気がした。
引用(「同朋新聞」9月号)
「母の母、つまり私の祖母は精神障害をもっておりました。
私も、その祖母と共に生活をしておりまして、小さい頃からそのような祖母を抱えた母の生活はどんなに大変だったろうかと思っておりました。
母をいたわるつもりで「今まで言えずにいたけど、ご苦労さまでしたなあ」と申しました。
すると母は、何とも幼い顔になってしゃくりあげながら
「自分の方が、親になったと思えばよか」
と途切れ途切れに言いました。
それはいくつぐらいからそう思っていたのと聞くと
「十じぶんぐらいから思っていた」と言うんですね。
十歳の女の子が自分の方が親になるんだと思って生きてきたというのが、私にはとてもショックでした。
(略)」
子供が、弱き人(母)の親となって生きる…。


そこで、購入。

真宗民俗史論』

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蒲池勢至氏著。法藏館
大著が届いた。
忙しい中を、精力的に続けてこられた研究成果。
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釜田哲男氏著。北國新聞社