春勧化ー御消息ー11月18日

22日~28日春勧化(はるがんけ)。
お日中は本堂横の部屋で
夜は在所へ出向き、お座。
ご布教・田村豊円師。

夜のお座では、『正信偈』同朋奉讚を一緒にお勤めした後、次の御書を拝読する。
f:id:umiyamabusi:20110226232343j:image

わざと筆を染さふらふ
しかればそのもとに
をいて連々講をとり
むすばれさふろふよし
まったく法義相続の
もとひと神明に
おぼえさふらふ抑
当流聖人の勧化

f:id:umiyamabusi:20110226232327j:image


弥陀大悲の御恩を
報尽まうす念仏
なりとこゝろうべき
ものなりあなかしこあなかしこ
天明七年十一月十八日、釈乗如(花押)
珠洲郡飯田町西勝寺十四日小寄講中

宛である。

天明7年は1787年
この御消息が著されて間もなく
天明8年1月30日、冬の風が強い折り、京都で大火。
本願寺・御所・二条城などが焼け、再建に向けた動きが
享和2年(1802)から始まる「歓喜光院殿御崇敬」につながっていく。
御崇敬は門信徒の爆発的なエネルギーが結集された行事だが、
それを支える教義が、この頃にはわかりやすく簡潔になされていたことがこの御書から見て取れる。




f:id:umiyamabusi:20110224231134j:image
f:id:umiyamabusi:20110224230753j:image
24日時点での、本堂後の雪
勧化が終わる頃には、どこまで消えているだろうか。