「ぞんぶら」は「多い」の方言?

ゾンブリの意味

ゾンベラ祭りには行かず、ニュースでその様子を見た。


民間祭主が例年の中田さんと変わっている。
僧におなりになったので変わったのかな…と
その映像を見つづけていたら
ゾンベラは、「多いという意味の方言・ゾンブリが訛ったのだそうです」
とアナウンサー氏がいった。
「また新しい言葉を知りましたね…」ともう一人のアナウンサーさんと
笑顔で語り合う姿を写しながら
カメラが引いた。


あほいえ…。


犬がいっぱいいたら、
門前の人は「犬がゾンブリいますね…」って、いうか…
豊作だ!
「米がゾンブリ取れました…」というのを一度でも聞いたことがあるか…。


原稿を書いた人、
読み上げるアナウンサー


いったいどこの人たちが、
どこの県の話を流しているのだ。



朝刊を見たら、一紙は、同じく多いが云々とあった。
一紙は、ちゃんと水をゾンブリ汲むさまとあった。


参考までに「ゾンベラ祭り」(PDF)『新修門前町史』資料編6民俗「第3章祭り・仏事と年中行事」2005年11月刊。
より

「いどり」について

よく似たものに
「いどり祭り」(能登町鵜川)の、イドルがある。
この祭りの見せ場は、大きな餅の形状をけなすところにあるので、
大抵が「いどるとは悪口をいうことの方言です」と解説する。
完全に定着していて
疑問を持つ人も無いようなのだが、


これも、行事が行われる中能登町鵜川あたりで、
誰かの悪口を言ったとしても、
あの人あんたのこと、いどっとたぞ…
とは、言わない。


イドルは「居取る」で、居を取る、
すなわち、頭屋役を奪い取るか授かる…
ことが語源だからだ。

何でも「方言」にする風潮

説明がつかない言葉があると、
かつては語源がアイヌ語だ、と説明されてきた。
例えば、能登アイヌ語の動物のアゴあるいは半島の意で、
ノットから来ている…というあたりからはじまり、
何でもアイヌ語だった。
もちろん、ちゃんとした根拠はない。


最近、アイヌ語源説を聞くことは減ったが
変わりにあらわれたのが、方言説。
これは、回りから聞けば分かることなのに…


人と人の関係が希薄になっている
その一つのあらわれが
なんでも「方言」風潮になっているような…
そんな気もするのだが…

能登の「加賀屋」、加賀の「のとや」

加賀屋は和倉温泉
のとやは粟津温泉にある。
どちらもいい旅館で賞を受けている。
新聞の全面に、お礼の広告が載っていた。
加賀ののとやと能登の加賀屋
こちらは
楽しい。