地震後の能登国三十三観音巡礼札所を訪ねて
18日、能登博の一環で、「能登国三十三観音の旅①」を行った。
- 作者: 西山郷史,上陽子
- 出版社/メーカー: 能登ネットワーク
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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この本を出してからは、いつまでもその世界にとどまっているわけにもいかず、気持ちの上では、遠い過去の出来事…にしていた。
今度、地震後はじめて、被害が大きかった札所を含むー門前・輪島の札所、27番道下宝泉寺・28番高尾山立持寺・(29番谷内和田長楽寺)・30番横川誓願寺・31番横地粉川寺を訪ねた。
能登は元気ではある。ずいぶん復興も進んだ。
だが、一部は、今が被災直後と思えるほど爪痕はまだ大きい。
何度も訪れたところの大地そのものが姿を変えている。まだこんな状況のところもあるのか…と、涙が出そうだった。
もう少し落ち着いたら、多くの記録写真を札所管理しておいでるお寺などに届けなくてはならないのだろう…遠い先の宿題が増えた…ようにも思えた。
ばたばたしていて、カメラを車に置き忘れた。
それで、最初に寄った、あまり知られていない二又川の仁王堂(『門前町史』調査の折に撮った写真)
仁王様の側に大きな下駄が置いてあった。かつて調査した写真を見る限りでは、下駄は写っていないし、下駄の記憶がない。
ということは、多くの相撲大会の優勝御幣が下駄を覆っていたことになる。
その都度、新たな驚きがある。
奥能登仁王の優品・粉川寺の仁王様(『能登国三十三観音のたび』の折に撮った写真)
この仁王様の履き物は、一般的な大きなワラジ。
札所は河原田川粉川淵に面している。
ここには河童駒引き伝説があり、粉川寺には、河童を描いた珍しい絵馬がある。