柳田型豪農家ー輪島市

ここの庫裏は、床の間、縁側など実に綺麗な作りで、お伺いする度に感心している。今頃の季節、すなわち緑の裏山を背景にした部屋のたたずまいは際だっていた。
ご住職にお聞きすると庫裏は柳田の旧家を移築なさったそうで、典型的な柳田型豪農家の作りだそうだ。
高爪修験12坊の一つ宝泉坊が和倉信行寺、大谷頼光家が吉ケ池吉祥寺に移築されているように能登の寺院建築を追いかけると、已に失われたと思っているものが、あちこちで復権をとげていることに気づかされる。
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典型的な豪農の縁側。縁と雨戸の間には叩きがある。写真左手とその手前に豪華さと渋みが程よく調和している床の間がある。