塩谷菊美氏のお仕事

「慢」とは対極にある抜き刷りをいただいた。
塩谷菊美氏の「近世親鸞伝における口演と註釈ー「自行化他」の学問ー」
(『文学』2007年5~6月号、岩波書店)と
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「詠歌と女犯ー真宗における神話的言説の意義についてー」である。
添え書きに

どちらも習作段階で完成度が低いのは自覚しているのですけども、
公表して御批判を仰がなければ先に進みません。何とぞ御叱正のほど、お願い申し上げます。

とある。
内容に立ち入るだけのものを私は持っていないが、この姿勢があれば、
この方の学問は、間違いなく後世に残っていくだろう。


「近世親鸞伝…」のまとめに、

近世真宗教団を支えてきたのは、教育機関を整備し、出版を最大限に利用すると同時に、
暗黙のうちに神話的親鸞伝を神話的なままに抱え込むという、多面性・重層性だったように思われる。

とある。
そうだと思う。


私は、さらに日常が真宗だったと考えていて、
それを矮小化してしまった一つに柳田民俗学もあると肌で感じているのだが、
締め切りがとっくに過ぎたそのことについての論を書く気に…なれない…。
 
ブログに時間が取られているのかなァ