「済度される鬼神ー続き因縁話の世界ー」
先月12月は、お取り越し(おとりこし)
(オトリコシ報恩講。取り越しーすなわち本山御七昼夜の先に取り越して行うので、私たちのところでは、在家報恩講をこう呼んでいる。
実際は11月28日すぎても窺うのだが、始める時期が「取り越し」だから、そう呼び習わして来たらしい)
で、その合間に、「済度される…」を書いた。
昨年は、レジメなどはいっぱい作ったものの、
活字になる原稿は書かなかった
(もう書かないぞ、と書けなかった、が半々)。
一昨年に約束し、延ばしに延ばしていたー書けなかった方をーようやく書いたのだ。
タイトルは「済度される鬼神ー続き因縁話の世界ー」。
400字詰め原稿用紙70枚前後の予定でお引き受けしていた。
「長太ムジナ」と「猿鬼伝説」とそれらが成立した時代背景とを絡み合わせ表現しよう、というのが狙い。
かなり前に金沢工大で日本説話学会があり、そこで講演したレジメをベースにした。
二つの続き因縁話、それぞれの底本を翻刻し、その頃の御消息も含めての時代背景から探ろうと書いていったところ、翻刻量が多いこともあって、下書きが120枚を超えた。
結局、猿鬼はちょっと触れる程度にし、また、時代背景もさわり程度にし、
「長太ムジナ」を中心にして90枚ちょいと書いた。
半年遅れている。
当然ながら、ほとんど、その最後のひとりだったようだ。
原稿を送ってから、どんな本なのかをインターネットで調べてみた。
そのシリーズは、既に15集出ており、10数編の論文集らしい。
今は、あまりに遅れて、版元に申し訳なく、
出版社は書かないで置く。
「富山湾に吹く風」
「済度される鬼神ー続き因縁の世界ー」以外では、
『北國文華』30号 (12月1日発売、北國新聞社) に
「富山湾に吹く風」というエッセーを書いた。
今月は、
写真キャプション30数点、
月報、
宗教民俗学会で発表した真宗習俗と民俗学との桎梏に関する論文の締め切りとなっているので、
それらをまとめ、
来月からは、お説教種本を分析し、実際の話の中に生かすことをやっていこうと思っている。