あす迄と思ふ心のあだざくら…『釋教玉林和歌集』

寛政10年 (1798)年に刊行された『釋教玉林和歌集』という本がある。
表紙に「浄土真宗の和歌、先徳の和哥どもことごとくあつむ」と記されているように、
真宗関係の和歌、本願、信心を歌った和歌などが集められている。
臨川書店書房から大取一馬氏編で、翻刻・論文集が出ており、身近に手に取ってみることができる。


この巻4、通し番号720の歌が
「あす迄と思ふ心のあだざくらよるはあらしのふかぬものかは」なのだ。
前後10首は出典・作者不明の歌が並んでいる。
この歌にも出典は記されていないが、作者が「和泉式部」となっている。