飛べない海猫

南志見〈なじみ〉の、里長栄寺さんを会場とする坊守会に向かった。
大谷峠を越えたあたりから、雲・靄〈もや〉が低く漂っている。
こんな光景ははじめてだ。
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場所は違うが今日の靄。
山の中腹に漂っている。


外浦の海岸通りに車を走らせていると、海猫が道路上に群れていた。
今までの経験だと、この程度のスピードだったら、鳥は飛び立つ…はずだった。
ところが、1羽がモタモタしていて、ぶつかったのだ。
エエ………!!。
後続車がついている。


スピードを緩め、バックミラーで、「オイオイ」と思いつつ、
鳥の様子を窺いながらゆっくりゆっくり走らせていると、
鳥は、少し道路を歩き、羽ばたいて堤防を越えていった。


よかった。


それにしても、どうしてあんなに動きが鈍かったのだろう?
靄の漂う天候のせいで、鳥が判断を誤ったのだろう…と、まず考えた。
次に、訓練中の幼い鳥( そうは見えなかったが )だったせいかも知れないとも考えた。
……


その後、昨日、外浦で行われていたことが耳に入った。


昨日、トビウオが滅茶苦茶捕れたのだそうだ。
この辺りではトビウオのことをアゴというらしい( 以下聴き取り )。
アゴダシ( アゴで作る出汁の元。蕎麦に用いるとおいしい )を一斉に作った。
作り方は?燻し焼き、そして乾燥。?茹でて乾燥。?炭火でゆっくり焼き乾燥、
等の方法があるそうだが、私の知っているイメージでは、煮干しのトビウオ版。
一年分の出汁をこの時期に製造するのだという。


この工程において、不必要な素材であるアゴの頭と内臓を海猫に与える。


昨日から今日にかけて、外浦の海猫は食べ過ぎで、動きが鈍くなっている、
と外浦の人が笑いながら話していたそうで…


その海猫と遭遇したというわけ。


鈍かったのは、食べ過ぎかァ


身につまされるところが、ツライ。

途中で寄った食堂に狸がいた。
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南志見 里の花々

ここで、さわやかに…花。  会所の周りに咲いていた。
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