知れば知るほど伝えたくなりますねー畑辺初代氏ー、金龍静氏のつぶやき

畑辺初代さんから、
講義後に
「仏教・真宗を知れば知るほど楽しくて、本当に人に伝えたくなりますよね。」と、
相づちを求められた。
そののち、といっても間は一日だが、読み、若干の伝えたいなァを育んだ。

伝えたい言葉

・(死は)こわがらくていい、という宮沢賢治の言葉ではっと気づいた末期ガンを宣告され沈みきっていた人の話。


・蓮の美しさは、泥中、泥もふくめて美しいのだ。


・菩薩道の仏教は、みんなが幸せになってこそ、自分も幸せになる。


・死を恐がり、病は避け、金は持つという現代思想は、キリスト、イスラム、ヒンズー、仏教などにはなかった思想であり、それが急激にはびこってきた現代。


・鳴かなくてもいいぞのホトトギスもいることに気づき、
 目の不自由な人がさわった象の姿。ある人はホース(鼻)のようだと言い、ある人は大きな筒?(足)、瓦(腹)というのを、全てそうだね、と認める。


・あるいは、浅田正作さんの念仏詩集「骨道を行く」の中から
 「自分が可愛い ただ それだけのことで生きていた
  それが 深い悲しみとなったとき
  ちがった世界が
  開けてきた」


 などに出会い。
 私も感動し、伝えたいことがいっぱいあるのだ…と七組(輪島市)「六和精舎」に、意気揚々と約束のお話をしに(31日午後2時半から)出かけた。

7組講義

約30名の方々(新門徒会、推進員対象。随分若い方もおいでた)


どうだったかというと…ボーとした状態と、
ファイル5冊に数冊の本(資料の多さ)、
蓮如上人と親鸞聖人を語るのに弁証法から始めてしまい…何を話しているのだろうか、
なぜ今こんなことを話しているのか?、
が、時々生じてしまう状態、の話になってしまった。


伝えたい!
でも何を伝えればいいのか、はっきりしていない…
ということが分かった。


それにしても聖人と上人を正・反・合の論理に組み入れ、
何を語りたかったのだろう。
と、語った本人が今、霞の彼方で思い出せないのだから、
聞いていた人は……???

 
組長さんがこういう本をお書きになっています、
と持っていった本を紹介してくださったおかげで、
二人の方が『蓮如真宗行事ー能登の宗教民俗ー』を本屋で注文するとおっしゃり、
能登国三十三観音のたび』も買いに行きます(輪島の本屋に山積みになっていた)とおっしゃってくださり、
私を講師に推薦なさった門徒会の幹部の方も
「また頼みます」と一応おっしゃてくださったのだが
…のだが、だ。


花粉症がアトピーになってきた。

信じらませんねー金龍静氏の言葉

真宗を知れば知るほど楽しくて、人に伝えたくなりますね…」
とおっしゃった畑辺さんの言葉から、金龍静さんの一言を思い出した。
こういう立場にいると(あいまいな言い方だが)、
この人のお話を聞きたい、という方をお招き出来ることがある。


一昨年は浅田正作さんをお招きして話していただいた
(のに、私はお話しを聞けなかった。このことについては、いつか)。


金龍静さんにはだいぶ前にきていただいた。
その時、
金龍さんは食事をしながら、こうおっしゃった。


「西山さん!。ビールを飲みながらTVの野球を見ている人がいるなんて信じられませんね…」
なぜか、お互いが寸暇を惜しんで勉強をしているような雰囲気になったのだ。
家人は、ウームといって黙った私を見て、
吹き出しそうになった、と語っていた。
「金龍さん!。ビールも飲まず、TVの野球も見ない人がいるなんて信じられませんね。」
といわなくてよかった。


顔の赤いのがアルコールではなく、
アトピーだと気づくまでに数日の日数を要するようでは、
金龍さんの爪の垢でも煎じて飲まねばなるまい。

六和精舎

さて、ところで
会所の「六和精舎」は前に一度行ったことがある。
町の真ん中。
大体の目安をつけており、図書館へ寄って確かめるつもりだった。
それに図書館に『能登国…』を受け取って貰おう、との思いもあった。
ネットで調べると、県内23館の図書館中12館に入っている。
輪島も購入しておられるが1館で3冊のところもあり、
1冊増えたところでいいだろう…との思いだ。
ついでに私の名で調べてみたら県立図書館では9冊も引っかかった。
昔々、抜き刷り何ぞを持っていったことがあったせいだ。
一方、地元・珠洲市の図書館は0。
昔むかし、同級生が係の頃、
蓮如真宗行事』を置いてきたことがあったのに「こは如何?」。
不思議。機械がぼれとる(「毀れる」の珠洲弁)んだろう。


車でぐるりとまわって見たが「六和精舎」がわからず図書館へ。
ところが、図書館は年度末整理で休み。
困ったな?電話帳を調べたりしていると、
文化財」「生涯教育」と書いてある事務室から若い人が現れ、
「どうしました?」と声をかけてくれた。
「六和精舎?分かりますか?」ー地図で示してくれる。
工事中で車は通り抜けられない、隣が料亭でなど、丁寧に教えてくれる。


能登国三十三観音のたび』をどうしたものか…、
今年で退職したはずだが、事務引き継ぎで文化財課の旧課長さんがひょっとしたら事務室にいるかも知れないと思って、
「○○さんは?」と聞いたら、
「4階にいます。…西山先生ですか?」とおっしゃる。
それじゃ、話は早い。
その方(名札があっち向きでお名前は分からなかった)に寄贈の件、生意気かな?
受け取っていただけますか、を託して「六和精舎」に向かった。
※六和 六和敬のこと。多くの出家の方々が同じくすることを和といい、自らを謙譲し他を敬うことを敬という。和すべき六事は、身口意戒見利に関するものである。



そろそろ、朝刊が届く。