「なんてヤツだ(笑)」表現を作りだした倉本四郎氏

倉本四郎氏を検索していたら、
倉本先生にサインを貰いましたとHPに写真が載っていた。
それならいっぱいある。


文章中に(笑)(泣)とかを入れて書く方法は、
ポストブックレビューで梶山季之氏との対談の折に始めて四郎氏が用いた、
ということを書いたHPに出会った(レスフォーム、20050215)。
限られた紙数の中で、例えばバカと書いたあとに(笑)を入れることの意味、
というのを四郎氏が語っている。


それで、そのことを知る以前、
銀座で嵐山光三郎氏(コウサブロウさんであることは知らなかった。ミツサブロウだと思っていた)などとシンポを行ったあと、
逗子葉山の自宅でガンと闘っている四郎氏に会いに行ったとき、
「でR」と書いて、「であーる」と読ませる造語を作ったのが嵐山氏だ、と四郎さんが教えてくれた。
その時は、フーーンと思っただけだったが、四郎氏の博識からだけでなく、そういう分野の先き駆けだったこともあって、その話になったのだと、今になって思い当たる。


見舞いにいった時、「サトシー、ガンになると冷えるのだ」とおっしゃったので、
手を握ると指先が冷たい。
ホントだね、と冷たい指先にこちらのぬくもりを届けようとしばらく握っていたのだが…、
2003年8月23日、59歳で還浄土なされた。


同じ年になってみると、才能が開き放しの人って存在するのだなぁ、と感じる。


彼は義兄なので、ほとんどの本を頂いている。
それを含め、30年以上のつき合いがあったのだから、
四郎さんのことだけ取り上げても、相当な紙数になるだろう。
倉本四郎氏の諸著
倉本四郎著『本の宇宙あるいはリリパットの遊泳』の黒壁
『ポストブックレヴューの時代ー上ー倉本四郎書評集』