聞き間違いー炭焼き資料館、覚え違いー夏扇


今日の会議が終わったあと、中年の女性が寄ってこられ、
炭焼き資料館はどこにありますか?とおっしゃった。


「えー?。炭焼きですか? 炭焼きなら、白峰の資料館かな…。」
「白峰にあるのですか?」


「いやーァ、あれは焼き畑だ(珠洲市馬渡の炭小屋のイメージが浮かんできた)。
炭焼きなら奥能登かな??
ところで、どうしてですか?」
「あなた、さっき炭焼きっておっしゃいませんでした。」
「そんなこと…、言った覚えはないですが…ねェ」
「いい椅子があるから、座りに行きなさいって…」

「ああ……!、あれね。」


会議の中で、珠洲焼資料館には、かつて喫茶にしようと購入したいいソファがおいてあります。
来たことのない人は、どうぞ一度お越しになって、お座り下さい。
といった、それが、その人にはスズではなくスミに聞こえたようだ。


スミといってもスズと聞こえる人々ばかりの会議のはずが、思わぬ反応。
素直だといえば素直だけど、がっかりする。


で、昨晩は気力充実。居酒屋のはずだった。
夏扇を買いに金沢駅近く別院前の横安江町へ。
私の記憶にある夏扇は、間衣<かんい>着物姿で、とあるお方をお迎えにいったとき、
夏扇を忘れた私に、お迎えの代表者が、これをあげるよ、と下さった、それ。


普通の扇より細く、黒っぽいものだった。
その時、カセン、カセンといって二人は通じていたのだ。


箱には「夏扇」と書いてある。夏炉冬扇<カロトウセン>、
意味は関係ないが、読みを略せば「カセン」。
全く疑わなかった。
目的の店で、
「カセンありますか?黒くて細い扇…。」
「それなら呉服屋さんじゃないですか、そうでなかったらデパートにあるかなァ…。」


2軒の呉服屋さんはもう閉まっていた。訪ねたそのあたりに、いい居酒屋があった。
デパートが開いている。聞くと20時までOK。

8階で和服小物を売っているというのでエスカレーターであがった。
京都からの出店。京扇とある店で、カセン下さい。というと、お店の人が、ええ?という。
ナツオウギと書くカセン。
化学繊維の化繊かと思ったとおしゃる。
扇の店に勤めていて、カセンを知らないのか…と思いつつ、
5000円以上するいいのを買った。


まだ本屋さんもやっている時間だ。
本屋に寄り、蛍の光が鳴ったので、外へ出て、居酒屋めざしていると、
○○中華という小さな店が目に入った。
フラフラと引き寄せられ、ラーメン、餃子、野菜炒め、ビール中ビン一本を注文。


居酒屋でゆったりと、は今回もだめだった。
町に出ると、どうしても学生時代に戻ってしまう。


家に帰ってから、カセンが通じにくかったことを思い出し、調べてみた。


どの辞典を見ても、「カセン」に夏扇の字をあてていない。
逆に「夏扇」で調べると、ナツオウギとなっている。
儀礼用の檜扇(ひおうぎ)が冬扇というのに対し、紙を貼った扇を夏扇というと書いてある。



今…、ギャッーーー!と言って、
寝たふり。