観光ボランティア

ボランティアでご活躍中の皆様には申し訳ないが、
ボランティアという言葉が好きになれない。


身動き取れないころ、
ボランティアの人々をTVで見ながら、
「ボランティア出来る幸せな人…」
とうそぶいていたり、
どこかの会議で、有償ボランティアと無償ボランティアがあって云々という話になり、
その基準の曖昧さに辟易〈へきえき〉したことなどから、
この外来語には、ピンと来ない。


むかし、むかし、釜が崎で立ちんぼしようか、と、
友達とその場に向かう直前になって、
我々(ここでは我々)若い者が立ちんぼしたら、
今まで立ちんぼ暮らしで疲れ切っている方々を押しのけて、
我々が選ばれる可能性が高い。


となれば、決まった枠の中で、彼らの職を奪うことになる。
止めよう…、
と、やめた、
そのあたりの雰囲気と似た感じを持ってしまうのだ。
本来、労働者として雇用の対象となるべき職を、
ボランの名で奪っていやしないだろうか…という思い…


そのボランティアの中でも、
なんだあれは?と
思っていたものに
「観光ボランティア」がある。


都市部では観光ボランティアでいいのかも知れないが、
人口減少地帯の観光地ではボランティアなどと悠長な事は言っておれない。
少しでも人々がやってきて、
お店で買い物をしたり、食事でもして貰わない限り、
人口の少ないところではやっていけない、
ますます都市部への人口流出がおこるのではないか…。


それで、
「なりふり構わず」観光を考え、動こう、
あるいは、
「人よ来てくれー」を考え立ち上げる、
そんなメンバーに加わった。


中身は「観光客!来てクレー!」
「観光!なりふり構わず乱れ髪」なので、
そういうグループ名にすればいいのだが、
母体というか、先に都市部で出来てしまっているのが
あの(とぼけた、思っていた)「観光ボランティア」名なので、
私が関わったのもそんな名前になってしまった。
 

「観光ボランティア」などという概念は、成り立つのか…?


その会議が明後日に開かれる。
いくつかのグループに分かれ、
それぞれに活動すればいいのじゃないか、といったことを話し合い、その後、懇親会。
それで、午後4時から会議が始まる。
前の話し合いで、その時の題材は私が出すことになっていた。
ところが、その日の同じ時間帯に大事な用事が入った。


はて、どうしたものだ。


思いついたのが、今まで、引率で回った場所を全部あげ、
地図に落としてみる…ゲーム。
流行りの言葉で言えば○○検定。
どこまで、地元を知っているか? 
大事なところが抜けているぞ、
ここを忘れてもらっちゃ困る、
というような話になっていくかも知れない。


そこで、見学して歩いたデーターを引き出してみた。
長年の積み重ねは、相当な量になっている。


引率した対象者は、
中学生、PTA親子会、婦人会、公民館、中国研修生と幅広い。
気づいた関連項目まで入れると77カ所になった。


さーて、どれだけできるか
試しに地図に観光地を書き入れてみよう。