キシュウ(起舟)、キッショ(吉書)、ゴキッシュウ関係書物

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2001(平成13)年、七尾市史のお手伝いをすることになり、松浦さん宅に五郎さんの追弔にお伺いした。
「あなたがおやりになったことを引き継ぎます」ぐらいの気持ちだった。
結果的にほんの少し関わっただけだったのだが、
その時に奥さんがくださったのがこの本である。
頂いたのは改訂版。初版は昭和62年。
現在、平成15年に改訂された3版が出ている。
 

一言。初版と3版では写真の差し替えはあるが、中身は全くと言っていいほど変わっていない。
「まだら」の部分も同文である。
ところが、発行者が改訂版では七尾市観光協会・会長七尾市長から現会長の民間代表に代わり、編集者が改訂版では代表者が編集委員会、代表者松浦五郎から、編集委員会ほかに変わっている。
後書きの松浦さんの文がそのままなので救われる思いがする。どれだけ改訂していっても後書き=松浦さんの思いは伝えていって欲しい。


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中世のキシュウ。
中程のタイトル「吉書」がキシュウに転化していったと考えられている。
主従の契約文であり新年に相応しい字を当てたことから「吉書」が用いられた。
昭和63年:吉川弘文館刊。
著者の中野豈任(やすひで)氏は新潟県の高校教師や県の文化行政課などに勤務されておられたが、1988年49才で亡くなられた。
死後間もなく発刊された本で、その経過も胸を打つ。


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能登のくにー半島の風土と歴史ー』ふれあい④(p90~)
「海の歌、海の芸能ーまだら、三夜、早船狂言ー」に概説が載る。
西山著


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現在改訂版が発売中。
この本の「旧市内は『謡』、新市内は『民謡』」(p80~)に
加賀藩舟歌について触れた。


その他、金石、早船についてはいくつかの論文がある。