滑ることもある

積雪のある、兼六園の坂をおりる途中、反対側に教え子が歩いているのに気づいた。
「おー」とか何とかいいながら手を振り、しばらく下り、
もう一度振り返った途端に滑って転んだ。

転び方にも名があるのだろうが分からないので、
密かに「都会雪知らず転び」といっている足が後ろに上半身が前に、顔面を地面にぶつけてしまう
見事な転び方をしてしまった。


「わー」と叫んで辺りを見回し、
心の中で『能登の人間なのに…』とつぶやいた。
雪道に強いはずの能登人のプライドが音を立てて崩れていった兼六園坂。


慢心はいけない…。