ダンバライ講、お紐解き

4日はお寺年頭があり
仏事始めでもあり、様々な行事が伝統的に行われてきた。
三が日お内仏に飾った餅を卸し、競りに掛ける「ダンバライ講」、
「お紐解き」も4日の行事である。


文化11年(1814)に書き留められた鹿島町(現中能登町)高畠「小林家年中行事」には、

一、元三ノ間ハ内仏勤メハセゝ〈舌々=最も早いお勤め〉ノコンキヤウ〈勤行〉ニて御文ハナシ四日アサヒモトク〈紐解く〉

一、四日御内仏壇はらい」

とある。


早い節のお勤めを三日間行い、
蓮如上人作「お文」は、四日に紐を解いて読み始めたというのである。

旧家にあった「お文」は巻子本だったことが分かるしー冊子でも、伝統的にそういったのかも知れないー、
同町の東馬場で出会った、昭和31年にあらためられた「お火仏お講」と表紙に書いてある冊子も、意味が分からなくなっていたため「お火仏」と充てたものの、「お紐解き」だったのだ。
この日、在所の人たちが公民館に集まり、
年始めの「お座」を開いてきた。


そして、地域によっては、餅を競りに掛けたのである。


三が日開けの行事を辿っていけば、全てがどこかで結ばれていることに気づく。
今日を大きな境として、徐々に日常に戻っていく。