帰って行かれた人々

北陸中日新聞に一面を使って今年亡くなられた方々が載っていた。
ああ、この人も、この人も、と感慨に耽る一時だ。
もちろん、直接のお知り合いではなくラジオ、TV、あるいは著書を読んだり、話題になったことを知っている程度の方々なのだが…、
どの方に感慨を持つかによって、その人の本箱が物語るのと同じように、その人の半生が知れる。


私の心に残ったのは、
北原謙二(敬称略:1月26日、65才)、
塚本邦雄(6月9日、84才)、
倉橋由美子(6月10日、69才)、
早船ちよ(10月8日、91才)、
宮城音弥(11月26日)各氏である。
歌の記憶は如実に世代をあらわす。本田美奈子(以下本文でも敬称略)は記憶に新しいが、かろうじて名前が分かる程度であるのに、北原謙二の歌は数曲歌詞を見ないでも歌える。


ドライブは遠距離が多く、CDを聞きながら走る。そのCDの一つに「青春讃歌」ピックアップがあり、北原謙二の曲が確か4曲入れてある。


だから、亡くなられたことをドライブ中の車の中のニュースで聞いたときはため息が漏れた。
青春との別れ、ではなく、
青春の思いでとの別れ、の気分になった。


哀悼の意を充分に示しての上での話になるのだが、あの人の歌を聴いていて、どうしても腑に落ちないところがあった。
続く