585年前の12月28日ー推進員協議会ー

今日は12月27日。今から585年前の応永27年の明日、28日。
数え6才の蓮如上人を残して生母は本願寺を去った。


季節や身近に感じられる日の話題を枕にし、それから全体に話を広げる…のが、
まあ…私の現時点での話の持って行き方。

小咄「暖を取る」

寝る前に読んでいた本に面白い話があった。
これを今年最後の推進員協議会に使おうと、講義15分ほど前から、


ハイハイ、そのゴザの所を長靴を履いたまま上がってください、などと指示しながら、
江戸小咄本のどこに出ていたかを捜すのだが、なかなか見つからない。
ようやく見つけて、
これこれ、どこかで話に混ぜなくっちゃ…。


周り中が雪で、冷蔵庫みたい、
だから、面白さが伝わるはずだ。


全文引用。
タイトルは「暖を取る」

裏長屋に越して来たご浪人、所帯道具といえば、煮炊きに使う素焼きの土鍋が一つだけ。
訪ねて来た近所の人が、驚きあきれて家の中を見回していると、浪人、一向気にする様子も見せず、
『総体に、武士たる者は常に質素を旨とし、衣類諸道具は持たぬに限る。
日頃からぜいたくな暮らしに慣れてしまうと、『いざ鎌倉』という時に、この世に未練が残って人に遅れを取ることになる。
それ故、拙者は余分な物は一切持たぬことに決めている』というので、近所の人感心して、
『さすがはお武家さま。立派な心構え感服致しました。
ところで、そこの大きな石はお部屋に上がる踏み台のようにも見えませぬが、何にお使いなさるのです?』と聞くと、
『それはな、寒い日に持ち上げて体を温めるのじゃ』」

 

鹿の子餅・明和九年・1771刊。
『江戸のこばなし』1995刊:山住昭文著、ちくまプリマーブックス95。


こういう日だから、面白いと感じる話がある。と、読み上げた。
誰も笑わない。
笑わないどころか、ますます真剣に眉間にしわを寄せて聞いておられる風情。
小咄…落語なのですがね…。
と落ちを説明する間の悪さ。


その分、夜のものまね○○とかというTV番組。
口を開けっぱなしで、涙を流し、笑い続けた。


昼とのギャップに、よだれまで出そうだった。

江戸のこばなし (ちくまプリマーブックス)