ご飯を食べてすぐ寝ると、小狸になりますよ。

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鳳珠郡門前町皆月の民家で。山王祭調査の折、写す


どうして、こんなに眠いのか…?
冬眠の時期であるのに加えて、昨日冬囲い用のテント張りをした、その疲れが早速出てきたとみえる。
12時45分から2時45分。
重いテント布を引っ張り上げ、あらかじめ渡しておいたパイプと結びつける、そんな作業を2時間にやったのだ。
人それぞれに得意分野と苦手な分野がある。
私の苦手な一つに、紐をうまく結べないというのがある。
何度かやっているうちに結んだはずなのにほどけてきたり、
結び目がいくつもできたり、
四分の一くらいは、やり直しでエネルギーをとられている。
タバコをやめたので、休憩を入れるタイミングもつかめず、ひたすら仕上がるまで、結び目と闘いつつ、よいしょ、よいしょとテントを張る。

 
普段は書物より重い物を持つことがほとんどない。
それが休み無く肉体を使ったのだから覿面〈てきめん〉だ。
眠い。



ところで、ここからは、書く自分も気恥ずかしいし、読む方はよけいにたまらんと思うのだが、小狸に至る経過。


子供の頃のあだ名は「トンボ」。
♪かわいいチビ助トンボ…に由来する。
ははーっ。


大人になって勤め始めた頃に「赤ネクタイ」とあだ名がついていると聞いた。
赤いネクタイ一本しか持っておらず、というより気に入っていてそればかりしていったのであだ名になったようだ。
うわさを聞いて、赤ネクタイをしていくのをやめた。


次に聞こえてきたのが「ツルコウよりいい男」という長ったらしい名だった。
ツルコウなる人物を知らず、今はその人の名を聞かないから、イメージの作りようがないのだが、二枚目ではなさそうだ。


その後、ちらっと「カモシカさん」があったが、以来、あだ名を聞かないことをいいことに、石坂浩二山本圭に似ていると自称し、
年がいって図々しくなってからは、写真がいると言えば、事もあろうに、キムタクの写真を送ろうか(二枚目はキムタク以外に浮かんでこない事情による)とほざいている。

ただ、自分なりに面長、細面、タレ目の自覚はズーーと変わらずにあった。
それで、どちらかというと対極にある「信楽の狸」がドンドン好きになった。
あくまで対極の存在としての可愛さである。

 
昨日もある家の玄関先に信楽狸が置いてあるのを見て、「このおなかの張り具合は最高ですね。」と、
信楽狸評論家のごとき言質を、堂々と吐いてきたのである。
そこの奥さんは、褒めてもらって恐縮です、と話を合わせてくださった。


ところが…、世の中は広い。
あるライター兼アンティーク専門家と、九谷窯元遺跡を見学に行ったときのこと、その人は、私に「小狸みたい人ですね」と言ったのである。

絶句した。

キムタクはなくとも、せめて…(その時もそうだったが、今も誰も浮かばない)…。

それからややあって、体型が狸化してきたのである。
その時は、狐が化けて狸に見えたのかな…と思ったのだが、それはスマートだったはずだという長年の思い込みがあっただけで、
そのころ、狸化の兆しが見えていたのだ。

ご飯食べてすぐ寝ると…。小狸どころか大狸になりますよ。

眠いけど、我慢する。