コト八日

旧暦8日は、上弦の月の日。
どこにいても上弦は分かりやすい。


それで、この日は、多くの行事が営まれる重要な日となった。
仏教と共に入ってきたといわれる六斎〈ろくさい〉日の最初「斎日」も8日である。


暮れの「あえのこと・アエノコト(田の神迎え)」が5日なのも、8日により重要な行事があり、
それをつつがなく行うために5日には家に迎え入れる…とも考えられるのだ。


特に12月は年の最後の8日日。
この日を「御事終〈おことじま〉い」と呼ぶ地域もあり、そういう日だからこそ、釈尊が苦行を続けていた雪山(ヒマラヤ)で、明け方明星を仰いで悟りを開いたとされる、すなわち成道の日として位置づけられた。


そして4月8日の降誕会
8日だから、上弦の月の日だから、年の最後の8日だから、
どこにいても、どの人も知りうる日として、数々の行事が行われてきたのである。
師走八日のハリセンボ