あえのこと(アエノコト)ー歴史民俗博物館と田中家

「田の神」のイメージ
あえのことー執行家巡りー

12月5日。今日はあえのこと地帯ー
町野川流域以北。その他の地域では田の神様というーのあえのことだ。
猛烈に荒れているが、
今夕、田の神たちが当主に案内され、各家に向かう。


このような形を取らなくとも、
田の神さまに御膳を供える程度の行事は、多くの家で行われている。
田から迎える形から始まるのは、真言禅宗檀家に多い。


今、その形で行っている家は何軒あるのだろうか?
知られているのは、
田中家(珠洲市若山町火宮)、
中谷家(輪島市町野町徳成)、
柳田植物公園での野本家、
それに近年営むようになった(復活した)輪島市白米〈しらよね〉の当番宅ぐらいかも知れない。


田中家で田の神を迎える舞台となる座敷は、
国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)にそのまま復元(ではない。)コピーされている。
間取りを作るのはうまくいったのだが、神棚を作る段になって、関東では作ることの出来る大工さんが見つからず、
珠洲蛸島の大工さんを呼んで作ってもらった、という。
歴民博開設当時の助教授が言っていた話だから、信憑性の高い話なのだが、その大工さんは誰だったのか、


その時の苦労話でも聞いておかないと、
ちゃんとした伝承にはならない。


最初の重要無形民俗文化財に指定されたのが
「あえのこと・アエノコト」である。