金藏(かなくら)の里

昨日は金藏の里(輪島市)におじゃました。


近年、夏の万灯会や、五ヶ寺巡りなどで地域興しが盛んな集落である。
五ヶ寺(金蔵寺高野山真言宗。正願寺・正楽寺・慶願寺・円徳寺、以上真宗大谷派、寺院名簿順)もお寺があるのだから大きな集落のように思うが、
棚田が点在し、町野・柳田・南志見(なじみ)を結ぶ要にある山村で、
集落戸数は90戸に満たない。


これらのお寺の門徒・檀家はおそらく里へ里へと広がっているはずで、
水の元を占めるそれぞれ草分け(本家)が金藏の里にあると考えれば、理解しやすいだろう。


昨日は、正楽寺さんで行事(坊守会ーお寺の奥さん方の勉強会)があった。
近くの庭園と渡り廊下がすばらしい慶願寺さんでは、
NPO・やすらぎの里・金藏学校の喫茶店「木の音〈こえ〉」を営んでおり、そこで出されるというに餅・4種類を頂いた。
いい味だった。
古代米と、ヨモギと…後は何だったろう?
ご住職さんから説明を頂いたのに、講義をして帰ったら、もう、浮かんでこない。


電話で確かめた。ヨモギじゃなくて…
(あれ、もう間違えて記憶している、というか、自分の知った言葉に置き換えている)
古代米(黒い餅)、キビ、カボチャ、豆腐を素材にした天然の餅なのだ。
それにタレがおいしいのだが、タレまでは追求できない。
ともかく美味。


帰りには古代米とキビを混ぜた二種類のおにぎりを頂いた。
当寺の住職さんは、空いた田で、今年から古代米を育て始めたのだという。


いいなァとは思うが、私には無理。
いいなァと思っている人間がいる、でいくしかない。


朝刊を取りに行くとき、
道路工事で車の行き来を指示する人を見たとき、
など、滅茶苦茶、感動する。
ともかく寒さに弱いのだから…。
そういう人たちを見たり聞いたりして感動するしかない。


金藏の名が付いた純米酒もあった。
「米(まい)蔵金」という、一本買った。
缶ビール小が一つで真っ赤になるので、酒は飲まないが、
こういう酒を飾っておく雰囲気はいい。
暫く眺め、どなたかへのおみやげにしよう。


庭を楽しみながらコーヒーが飲める町野町金藏・慶願寺の庭、
また、ミズバショウがすばらしい同正願寺の庭は、
『加賀・能登の庭園』(石川県刊・1992)に書いた。f:id:umiyamabusi:20060107175221j:image