源義経伝説とテレビ

今朝、おそらく始めて
午前中のTV番組には何があるのかを見た。


というのも、
15日の夜、NHK金沢放送局のディレクター氏から、
以前(昨年)にちょいと出た番組を、
24日と25日の午前11時40分から再放送していいか
という電話があったからである。


どうぞ。いいですよ。
肩書きはそのままでいいですか。
いいです。


と答えたその番組が、
何という番組なのかを知りたかったのである。


10時半から始まる番組の中に「義経伝説」というのがあった。


時間は合わないが、これだろうと思った。
2回分を今日・明日に流すという。
去年は、確か3回分流れたはずだ。
昨年の出来事だったことは思い出したのだが、
一体誰に頼まれて、というか、誰の紹介で番組に出ることになったのか、思い出せない。


今年は、どういうわけか、ちょこちょこと4つ出た。
これは、ほとんどがカメラマン氏松田さんとの絡みで、
一つは知り合いが私の名を出したことによる。


ところが、再放送するという番組については、
いきさつが浮かんでこない。

 
去年のデスクダイヤリーを見てでも思い出そう、
と、考えを巡らしていると、ポーンと思いあたった。


資料館紹介という地域番組があり、
そこに出て解説した学芸員氏に、
義経伝承の話もお願いします、
との依頼があったのだった。


ところが彼は、
別な用事の為にどうしても日程調節が出来ず、
それで、ふらりと暮らしていた私に持ち込んだ話だったのである。


彼が多用な時期だから、去年の10月ごろ…
そうだ、そういういきさつだった。


半日で何話分も撮影した。
チョイチョイと登場した番組をもう一度流したい…というのだ。


去年は、一度ならず放送したらしいのだが、
何度も流していいか?という話はなかった。
今年は丁寧。


10:30分過ぎと11:40分。
新聞に書いてあるのが正しいのだろうとは思ったが、11時半に家に帰ることが出来たので、チャンネルを合わせた。


電話がかかってきたので、TVの音を消し、
電話相手と話しながらひょいとTVを見やると自分が写っている。
わずか一年前なのに随分若いし、スマートだ。


携帯のメール着信音が鳴った。
開くと「ただいまTVで観ています」。


僅かの時間流れた映像の最中に
160キロ離れたところにいる知り合いから、リアルタイムの情報が届き、
残りの数秒、その人と同じ映像を見ているということを否応なしに意識した。
電子郵便の意味がじかに理解できた。
すごい時代だ。
すぐその後、昔の同僚からも電話が入った。


ところで、その番組は、
そちらへ歩いていくと義経が辿ったはずのルートと逆方向になるから嫌だ(今になって思うと…、義父である平時忠の元を訪ねることにすれば順路になる)、と言ったにも関わらず、
こちらから撮った方が綺麗なので、とディレクター氏に押し切られ、
しかも、滑るはずのない砂浜で、
ズルッと滑ったところが写っているものだった。


滑ったなんてのは、本人しかわからないのだろう。


ズルッー、という音が聞こえるような気がした。


※写真 義経の船隠し(輪島市大川町白浜。2005年8月2日撮影)