草戸千軒町遺跡漆器関係資料ー四柳嘉章氏ー

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『草戸千軒町遺跡漆器関係資料2』広島県立歴史博物館
平成29年3月31日発行
4月27日(木)、輪島漆芸美術館に閉館近くなってから「花と蝶ーいのちの歓びー」展を見に行ったとき、
館長の四柳嘉章氏からいただいた。


今朝の北國新聞
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漆器の食文化 広く
中世、西日本でも普及
「焼き物が中心」通説に一石
漆芸美術館 四柳館長が研究

四柳館長が、2003年、調査に着手し、14年がかりの研究成果を広島県立博物館紀要として3月末に刊行した。

大変な労作をいただいていたのだ。



天気もよく、千代尼の蝶の句を手に、蝶を描いた漆芸作品と、どの程度向き合えるかを試すというか、挑戦するつもりで漆芸美術館に出かけた。
四柳氏と話しているうちに、あっという間にお昼になり、
一人で鑑賞は…そのうちいつか。

ところで、パンフの解説に

命芽吹く春を連想させる花や、
魂の象徴とされる蝶をモチーフにした漆芸作品を
ご紹介いたします。

と書いてあるので、受付や展示係の人に、
蝶が魂の象徴って何を根拠にしているのだろう、と一緒に考えた。

執筆した妙好人・千代尼の「蝶-ゆめのなごり」から、荘子良寛蓮如と蝶のことを伝え、
その後、館長室で同じことを話題にすると、→『漆の文化史』にそのあたりのことが、書いてあるという。
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〈扇と蝶ー魂呼び〉(P106~)の項で、
「蝶扇赤色漆絵片口鉢」(金沢市梅田B遺跡、13世紀前半)、
荘子胡蝶の夢」、
ギリシア神話で魂(ブシュケー)は蝶の羽をつけた女性で表される。
ことなど、興味深い事例が載っている。

もし、職員さんが、お客さんから
魂の象徴とされる蝶、って具体的にどのような話なの、
と質問されても、お持ちください館長に聞いて参ります。
スラスラスラ…。
これは、頼りがいがある。

と、あらためて感心してきた。

荘川

御母衣ダムの荘川桜の見頃は、例年5月8日ごろ。
さすがに輪島では、もう葉になっている。
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荘川七郎
御母衣ダムで樹齢四百年の
荘川桜の実生樹

※実生ーみしょう