法座の日々ー10日~12日

北村拓美さん

「ぶらり能登」(記事)でこの方の名を見たとき、ある記憶が蘇ってきた。
住所、来歴を読むと、知っている北村さんに間違いなさそうである。
電話を入れた。
私が飯田高校に勤めていたある時期、新しく入ってこられた先生方にカリキュラムなどを伝える仕事をしていた。
特に美術は講師に来ていただいており、その都度、生徒の特色などを話させていただいた。
北村さんとは別の方で、輪島漆芸の方が講師に来られたことがあった。
若くして賞をもらわれたのを、新聞記事で知り、お祝いの電話を差し上げたことがある。
ところが、かつてどうしておいでるかを関係者に聞いたとき、若くして先立たれたとのことだった。
先日、漆芸美術館で受付に知り合いがおいでたので、
その方を偲ぼうと思ったのだが、どうしてもお名前が浮かんでこず、モヤモヤ感を残している。
そのようないきさつもあって、北村さんに電話したのである。
別の方法で調べると、漆芸作家は道上正司(みちがみ・しょうじ)さんで、昭和62年4月から1ヶ年飯田に通っていただいていたのだった。

北村さんはその後、昭和63年~平成3年、2ヶ年間高校に来ていただいた方で、やっておいでることが素晴らしい。
ご姉妹だったり、覚えておられなくとも、一度ジャムを買いに行くことを一つの理由付けにして、お電話した。
私は瑞宝と、御法話におじゃまする沖波とは、隣地区ぐらいの感覚でいたこともあって、10日から12日までお話しする旨を伝えた。
10日に来て下さったのである。
沖波近辺には、宇出津高校(現・能登高)でお世話になった事務職の星野さんがおいでになり、帰りに訪ねようと思っていたら、ご夫婦で聞きに来ておいでた。
さらに、教え子が近くに嫁いでおり、そのことにも法話で触れたら、(そのせいでもないのだろうが)よく11日からその母君がお参りされていた。
母君は中学校の英語の先生だったそうで、なんと中学生時代の北村さんを教えられたとのこと。
f:id:umiyamabusi:20170313164957j:image
PDF
この文にある、「極楽浄土」をテーマーにした襖絵の半分は、西蓮寺さんに展示されているそうで、是非、皆で訪ねたいものだ。

沖波の方々がおっしゃるには、瑞鳳はずいぶん遠いんだそうだ、

道上正司さん

沈金盤・雄飛(第16回)、沈金漆箱・波の花(第16回)、第19回・映など、19回は平成14年。他に2006年、パイロット社からNAMIKIブランドとして限定販売された万年筆「Pheasant & SAKURA (雉と桜)」。世界で99本、日本国内では31本の限定として販売された製作者が、漆芸作家グループである「国光会」会員の沈金作家・道上正司氏だった。

木村宣彰氏

f:id:umiyamabusi:20170314084429j:image
11日、16時から30分ほど、飯田の鈴木大拙(貞太郎)下宿先を案内して欲しいと、新聞にある組の僧侶から依頼された。
木村氏は鈴木大拙記念館の館長職についておられる。

正覚寺さんの祠堂経段取りは、お経・お説教・正信偈同朋奉讃・お説教の流れなので、
2日目・11日は、お説教を続け、同朋奉讃を最後にしていただくことにして、木村氏と当寺で待ち合わせた。

大拙珠洲は、最初に下宿した蛸島、しばらく下宿した飯田、
妙好人』の最初に取り上げられた「栃平ふじ」の家、栃平ふじという篤信者がいることを大拙に伝えた僧の実家寺、
これだけ見る場所がある。
たまに書いているのだが、私の家の前の通りを貞太郎は小学校へ通ったのである。
案内してきた僧は、そのことを知らず、8組の自分の家の前で私と会えばいい、
ぐらいに思っていたようである。

この方とは、柳宗悦50回忌でお会いしている。