地産地消文化情報誌『能登』vol20


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表紙(PDF)
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目次(PDF)

キリコ特集は44ページにおよぶ。
30ページにわたって、各地のキリコの由来、変遷、特色などに、時間を追ってのキリコの動き、詳細な巡行地図が載っており、一覧は7月30町(大字以下同じ)、8月49町、9月84町、10月23町の現行186町の日取りが載っている。
祭の本はかなり出ているが、これだけ詳細な辞典代わりになる内容のものは初めてである。
なんだか、やったぜ…と腕を突き上げている編集者さんたちの姿が目に浮かぶようである。
写真は渋谷利雄氏その他。氏はキリコ祭りを撮り続けて半世紀をインタビューに応えて語っておられ、キリコ博士とでもいうべき能登半島広域観光協会相談役・元キリコ会館館長の藤平朝雄氏は、中島屋の大切籠逸文を書いておられ、お二方によって、尽きることのない魅力と深みが添えられている。
よく、わずかな期間にこれだけのことが出来たものだ、と感嘆しながら読み進めたが、版を小さくして、各地のキリコを中心とし、このまま決定版ガイドブックになされればいいと思えた。
贅沢な一冊が出版された。
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本文6ページの1(PDF)


日本遺産は、物語性が問われたそうだが、指定理由読むと、その物語は、失礼だが、たとえば秋祭りの方が多いのに、夏だけにあるかのようなとらえ方で、大きなキリコ文化の一面しかとらえていないように思える。
逆に、かつて、江戸からカラクリ師がやってきてキリコを創作していったと書いた研究者がいたが、ブームに乗って、なんでもつなげてしまう思いつきの物語…、これはもう、ただただ、ご免こうむりたい。

伝説の風景

こちらは、聖・比丘尼のふるさとー高爪山ー。
20話目である。
頭の片隅に、項目だけでも能登ー伝説の風景100ーあたりを提起しておければ、と
思う。