「句仏」上人ー俳号の出典は…

彰如上人の俳号「句仏」は、「句を以て仏を讃嘆する」から来ているという。
和語の韻文を以て仏を讃嘆する和讃と同じである。
親鸞聖人は当時のはやりである今様形式で和讃をお作りになった。
俳句でというのが、入りやすい世界だ。
一茶が「涼しやな 弥陀成仏のこのかたは」と詠んだように、讃嘆の句の題材はどこにでも転がっている。
部屋を掃除していたら
句仏上人の「勿体なや祖師は紙衣の九十年」の色紙を包んであった包み紙が出てきた。
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PDF版
ここには、
俳号「句仏」は『浄土論註』の「句をもって仏徳を讃嘆する」によったと伝えられています。とある。
論注は中国曇鸞和尚の書だから、「以句讃嘆仏徳」だろう。
他にも、同書の「以句為仏事」から採ったと記すものもある。


いつか原典を確かめなくては、と思っていたのが、今日は時間が出来たので、ぽつぽつページをめくってみた。
何冊本があろうと一つの箇所なので、一冊でいいのだが
次の文献を、その時の気分でパラパラめくった。
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真宗聖教全書 一 三経七祖部』大八木興文堂、昭和16年、平成12年再版
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浄土真宗聖典 七祖篇ー注釈版ー』本願寺出版社 1996(平成8)年
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浄土真宗聖典 七祖篇ー原典版ー』本願寺出版社、平成4年
この『無量寿経優婆提舎願生偈註』と『浄土論注』は同じ聖典である。
でてこない。


昼寝をしたり、手紙を出しに行ったり、メール・ブログ記事を書いたりと
どちらかというと散漫な調べになってしまったものの、それにしても、見つからない。
索引がしっかりしている注釈版で、「句仏」「仏徳」「仏事」を見ても出てこない。
夏休みに相応しく、宿題が増えた。