友との別れー塩谷利宗君

お昼過ぎ、九州の塩谷利宗氏が亡くなられたと、名古屋の伊藤修氏から連絡をいただいた。
一度、訪ねていくよ、と言っていたのがかなわぬままだった。
私が、静岡から京都に行き、学生に一人も知り合いがおらず、私のようなケースで何人も院(大学院)を去っていった、と聞いていたころ、まず、友になってくれた人だった。
彼は人を魅きつける力を持っており、多くの仲間がいて、その後、何人もの彼の仲間とも知り合いになれた。


その恩義があるので、何か、本でも出す機会があれば送っては、電話で話した。
彼は、どうしていつまでも奥能登から九州・飯塚へ、何年もあっていないのに連絡してくるのだろうと思っていたかも知れないが、今、こうしてある恩人といえば、先ず浮かんでくる(たぶん年下の)友なのである。


6月18日に息を引き取られた、と伊藤君が伝えてくれたとき、その日の記憶が蘇った。
6月18日は、本山で12組後期研修に行っていて、丁寧なお朝事勤行に出会った。
存如上人(蓮如上人の父)の祥月ご命日だった。
その日、塩谷が息を引き取ったのだ。


こういうこともあったなぁ、こういうときにこうしたなァ…、と、
彼の記憶にないような話を語りかけながら、時をすごそう…。
塩谷氏が関わった本
いつだったか、彼がいいぞ!と言った
「織江の唄」も、最近聞いている。
合掌。