沢野唯志氏ー朝日歌壇ー「退職し…」

歌集『燎原の火』

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前後するが、18日、沢野氏から送っていただいた。

「朝日歌壇」

世間を知り、法話に使えれば、ぐらいの目的で、時折、短歌に目を通し、書き留めている。
もっぱら対象は、ご門徒さんが取次店をしていた関係で購読してきた朝日新聞の「朝日歌壇」。

今朝の気分からは、3首選んだ。


歌のみ書いておけばいいと思っていたが
たとえば
5月の歌に
「足早に五月の風を追い越してどこかへ行ったきりの修司よ」があって、
女性だったら、先に逝かれた「修司」という名の夫(恋人)のことを詠まれたのかな…、と思うものの
これは男性がお詠みになっている。
そこで、子供さんかな?と、書き留めたのだった。
だから、男性の歌か女性かは、メモしておかなければならない。


地域も必要ないと思っていたのだが、
「旅行など行けずともよい同じ日々繰り返したかった 貴方と、もっと」(6月3日、女性)の哀切さが
作られた方が、相馬の方だと知ったとき、説明のしようがない響きが加わってくる。


たいした手間ではないのだから、地名・名(年齢がないので、世代が読み取れないのだが)を書いておくことにした。


先の「修司」は寺山修司のことらしい。



今朝選んだ3首の内の1首は、
「退職し鬱になる友学ぶ友酒乱になる友微笑み美しき友」という歌である。


つい先日、電話でこのようなことをある方と長々と話し合い、
15日においでになった高山別院の方々と「微笑(みしょう)」について話し合ったこともあって、
迷わず選び、打ち込んだ。


そこで、どこの人の歌かと見ると、
小松市
えっ!、県内の人だ!
名は?
沢野唯志…
本人なのかどうかは別にして、この名の方を知っている。


30代終わりから40代初めにかけてだろうか、大聖寺高校に沢野唯志という先生がおいでになり(になったはずで)、何度かお会いしたことがある。


そうある名でもないだろうし、調べると
HPを開いておられる。
間違いない。



HP上に、多くの心打つ短歌を詠んでおられ、
『燎原の火』という歌集を出しておられる(購入しなければ)


現在は、小松大谷高校で教鞭をとっておられるようで、
このような方に短歌を習える生徒は、
それだけで、幸せだ。


絵も上手、
テニスも、


広がりと、深い人生を歩み続けている方が
おいでるのだ。
微笑み美しく、おいでるのだろう。