奥能登・村の景観散策ー原田信男氏ー

勧化も終わった2月28日(月)の夜。
灯りの宿「まつだ荘」さんで、初対面のご夫婦と食事を共にした。
そもそも、民俗学仲間の斎藤弘美さんが、長いことぶりに能登においでになることになり、この時、行動を共になさる彼女の先輩ご夫婦共々夕食をご一緒し…、翌日には懐かしい地を案内する、予定だったのだ。
予定は予定…、斎藤さんが来られなくなった。
それで、初対面の方々との食事会となった。
その方ー原田信男さんは、斎藤さんからは、日本の食文化を体系的に研究なさっておられる方だと聞いていたのだが、お話を伺っていると、中世村落史がご専門とのこと…。
それで、昨年末で日本民俗学会も退会し、ボーとしている頭ではあるが、翌日回るコースがある程度イメージできた。
今、あらためて斎藤さんの専攻を見ると日本村落史となっている。知らんかった。

3月1日(火)にご案内した集落と田

午前9時から3時間半ほどで
若山荘の広栗・岩坂・鈴内・経念・古蔵・火宮田中家(あえのこと執行家)・大坊・上黒丸(黒丸家)・八太郎峠・吉ケ池
大谷町外山・仲谷内・作ヶ平・森吉・大谷・○長橋(台地田)・馬緤・(大谷)・仁江・○真浦(棚田)・
上町野庄の○曽々木(ドウブネ)・○佐野・小間生・桐畑・大町泥木・西方寺(珠洲焼窯)・石尾谷内・鵜飼・飯田
を案内した。
○は、この時期にはまず行くこともない所なので、私もシャッターを切ったのだが、佐野まできたところでCFを入れていないことに気づき、撮れたのは次の2カ所。
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輪島市町野町佐野。宝立山近くの集落。おしはら祭りがある。
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平兼基発願の大般若経が奉納された八幡寺、大伴家持伝説のある町野町東。

著書

7日、原田氏から2冊の本と「網野史学をいかに継承するか」と題する論のコピーが届いた。史学継承論は名文で論点もわかりやすい。
それに頂いた本がタイトルからして興味深い。
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『中世の村のかたちと暮らし』角川選書
地形・景観・暮らしをキーワードに、近世へと移行する中世の村の実態を立体的に描く。
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『歴史の中の米と肉ー食物と天皇・差別ー』平凡社ライブラリー
ジャンル日本史・民俗学

このところ

2月24日(木)には、宮崎公立大永松敦氏、金沢大御影雅幸先生と珠洲市商工会議所で話すことができ、昨年9月のことになるが、中世史の大阪市立大仁木宏氏一行をほぼ一日案内させていただいた。
どこも行かないで、家にじーっとしているのに、
このところ、当地で、特に中世史の学者さんとご縁がある。