能登・知人関係本など

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親鸞紀行ー茗荷が赤い実をつけたー』(平成14年、生生会発行)
義経伝説を訪ねて』(平成20年同会刊)。
能登文化財保護連絡協議会顧問、円山義一さんの御著者。
七尾の図書館で本を見つけ、保護審議委員時代お世話になったという唯一の理由だけで連絡を取ったところ、届いた。
特に親鸞紀行はもうないとのことだったが探し出して送ってくださった。
親鸞聖人の旅は、京都~越後~関東~京都、
義経は鞍馬から北海道、すべて現地を歩かれた上での執筆で、ほとんどのページにはカラー写真が入っている。
教養に加えて旅の楽しさがあふれ、本が生き生きしている。

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『海と山の近世史』(泉雅博著。吉川弘文館、2010年2月1日発行)。
タイトルがいい。
そして、17000円の大著。
泉雅博氏は現在跡見女子大学教授。
網野善彦先生門下の方である。
もっと細かいことをいえば、珠洲市三崎町出身。飯田高校卒業生である。
一日でも先に生まれれば人生の先輩だが、そういう意味で後輩である。

その方が、誠実で見事な著書をものされた。


序章 本書の課題と構成、そして展望。
第1部 海の発見 第1章 能登と廻船交易 第2章 無高民の存在形態 第3章 時国家と北前船交易
第2部 海と交易 第1章 海村と海域 第2章 海村と日本海交通 第3章 海村の都市的展開
第3部 山と交易 第1章 山村と林産物交易 第2章 塩の流通と起業 
付論 飢饉と遊楽 猟師と狩猟
終章 原体験としての戦後史学

執筆中は、故郷の海、波が打ち寄せ引いていく音が流れ続けていたのではないだろうか…。


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西谷啓治氏は隣の能登町宇出津出身。
1度か2度講義を聞いた(ような)記憶がある。
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著者・今村仁司氏の『親鸞と学的精神』を注文するため調べていたら、この『「大菩薩峠」を読むー峠の旅人』に出会った。
珠洲岬を舞台にした剣客の長編小説があったはずである。その侍を大菩薩峠の主人公・机龍之介だとどこかで思いこんでしまったのだが、どうも眠狂四郎(柴田練三郎)のシリーズのようだ。※『眠狂四郎殺法帖』

大菩薩から郷土の地名は消えたが、中里介山と横川巴人が親しく、巴人の異父兄・謹一郎(無角)が大菩薩峠に登場する道庵先生のモデルだという。
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※参考・道庵(『大菩薩峠を読むー峠の旅人』p230)
そういう関心もあったし、大菩薩峠清沢満之親鸞へと思索を辿った著者の軌跡も知りたい、
と、古本300円新書への期待は、大きい。
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※参考『現代語訳 清沢満之語録』


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能登文化財』第43輯(能登文化財保護連絡協議会、平成21年10月)
石動山と周辺村々の境界遺構」(桜井憲弘)など。
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『すずろ物語』(珠洲郷土史研究会、平成21年12月刊)。
「鳳至・羽咋郡境」(坂下喜久次)、菅野鶴声翁遺構俳句(吉木秀充)など。
5年ぶりの刊行。その間に10人亡くなっておいでるという。
現会員数は、47。

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能登便り1955~1964』(ワイナンズ日出子。2009年11月、北國新聞社刊)。
宇出津で過ごした9年間の写真、手紙、英文。
昭和30年~39年。国鉄能登線」が全線開業した年までだ。
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『ふるさと美術館』(2009年8月、北國新聞社刊)。
高価な本だが、ブックオフで見つけてしまった。


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五来重著作集[別巻]略年譜・著作目録・全巻索引』(2009年12月、法藏館刊)。
著作集全12巻、別巻1巻。
法藏館編集長・上別府茂氏が心血注いで編集した著作集が完成した。
氏は、編集長を去り、新たな出発をなさる。
終わったヨと電話があった時、
何度か酒を共にした日々を思い出しながら、よほどのことがないと京都付近までは出かけられず、慰労の宴席を設けられればいいなァと思うだけだった。春になったら…ご苦労さん会を…
楽しみにとっておこう。
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『越後瞽女ものがたり』(2009年7月、岩田書院刊)
著者鈴木昭英氏はゼミの大先輩。
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一遍聖絵と時衆 「時衆文化」第20号 金井清光先生追悼号』(平成21年10月、岩田書院刊)
最初のゼミで発表したのが「一遍上人について」。
あまりにも研究が進んでいた分野の初歩だったというか、平凡というか…。
同級生に「一遍」じゃ無理だと思う…とアドバイスを受け、「民間信仰と和歌」へ方向転換をした。
その頃、時衆研究のあちこちで名を見たのが「金井清光」だった。
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「山岳修験 妙高山特集」第44号(日本山岳修験学会 2009年10月刊)。
6月に七尾鹿島坊守会の方々を、妙高の麓ー恵信尼公のふるさと山寺薬師、新井別院などーへ案内する。
その予習もかねての妙高(須弥山)修験。