六十六部、石斧など、弘法清水

「六十六部」

昨日、知人から「ろくじゅうろくぶ(六十六部)」と呼ばれている様々な伝説と密かな信仰を集めている地蔵さんのようなものがあるのだが(知人も見たことがないのだという)そこへ行く道も荒れ果てているので、22日に集落に移すことになった。
ところで、六十六部って何?
との電話が入った。
「六十六部」なら放ってはおけない。
六部塚があるかも知れないし、どういう場所に地蔵さんだという「大乗妙典塔」に近いものがあるのか、見ておかなくてはなるまい…
ということで、知人の住む口能登の在所に向かった。
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「六十六部」といわれているのは、自然石だった。
場所は、真東に向く勝地で、周りの植生もすばらしい。
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『巡礼論集2ー六十六部廻国巡礼の諸相』岩田書院刊。
これを読めば、六十六部は、ほぼ分かる。

石斧など

「六十六部」地からおよそ二百㍍離れた集落近くに神社がある。
今から13年ばかり前に建て替えており、その際、遺物が採取されたという。
どこかにあるはずだというので、一緒に行った区長さんの記憶を辿って、遺物にたどり着いた。
もちろん、市町村史類には載っていない。
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石斧は、長さ17センチ。中央部の厚さ3,5センチ。
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石斧1,須恵器破片2,縄文中期の土器片(四柳嘉章氏ご教示)など16、があった。

弘法池

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集落には弘法池や、そのほかいろんなものがあり、深い歴史の重なりを見せている。


実に興味深い一帯である。