聖徳太子忌ー塩津・正永寺尊像、『太子信仰と北陸』ー

今日2月22日は聖徳太子の忌日、
ゆかりの四天王寺法隆寺などでは、盛大な行事が営まれている。

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中島町塩津正永寺( 真宗大谷派 )蔵二面二歳太子像。
お顔の中にもう一つ童顔のある極めて珍しい尊像( 平成6年1月30日塩津太子講の折撮影 )。
由来縁起は『中島町史』資料編上巻(平成7年3月刊)p834に記載。

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石川県歴史博物館平成9年秋期特別展図録。
『太子信仰と北陸』(平成9年10月18日~11月16日、石川県立歴史博物館秋期特別展図録、調査者・濱岡伸也学芸員)によれば、
今日太子講が営まれているのは
2才太子像を安置するお寺で、
内浦町法融寺(かつて石工の講ー小木石の産地だった)、
中島町安泉寺、
志賀町浄真寺、
押水町西照寺、
七塚町応現寺、
宇ノ気町願成寺、
金沢市等願寺・林幽寺・本浄寺・信楽寺
16才像の
鹿島町栄林寺(ここでは見参<げんぞ>参りが行われている)、
高松町光泉寺
金沢市伝泉寺(大野醤油協同組合)がある。

今日もかなり多いが、
月遅れ3月22日の行事の方が多く、
能登口~金沢にかけて太子忌が盛んに営まれている地域であることが分かる。

この特別展が行われていた10月19日に、
「太子信仰と庶民」と題して歴博学習ホールで講演をさせていただいた。

この時、多くの縁起を読む機会があり勉強になった。
論にまとめたいと思ったのだが、
聖徳太子の持つ世界が広すぎたのと、
落ち着いて文章をまとめる余裕がなくまとめていない。
でも、機会があったのだから、加賀・能登の太子信仰のある部分だけでも、まとめなければならないのかなァと思ったり、
この図録で充分だと思ったり、
今、あらためて気持ちが揺れている。