起舟、田打ち正月ー田中福松氏ー 「あえのこと」の流れー珠洲市、能登町

今日は起舟。
1月11日より今日の方が多くの港で行事が行われているのではないだろうか。

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9日にたずねた
あえのこと執行家の田中牛雄家では、
今日「田打ち」が行われているはずだ
(写真は、先代・田中福松氏。
1枚は『重要無形民俗文化財 奥能登のあえのこと』に収載された写真と同じ)。 
もうひとかたの徳成中谷家は9日で完結している。


その違いは、
今のところ積雪量によると見ているのだが、
多くのデーターを分析しないと、
この日の持つ様々な要素・意味は見えてこない。


ということで
『石川県祭り・行事調査事業報告書 石川の祭り・行事』
に紹介されている今日の「田打ち」を紐解いて見た。
能登町武連(むれ)と
珠洲市の田打ちが載っている。

武連

「餅一つ食べると、田を一枚起こすといい、
田打ち雑煮を食べる慣わしであった。」

珠洲市若山町上黒丸、清水

「農家のキシュウで、
苗代田に雪の上からクワで数回打った後、ハナモチ・ゆずり葉を立てた。
クワを打って、稲株を裏返すこともあった。

清水町では、かつて10日にオカド達を膳に呼び、11日に苗代田で三クワ打った。」
この報告書は、県下30の行事は詳細な報告。
その他、市は30、町は20程度の行事を取り上げ、
簡単な説明を付けている。
そこに含まれている例が二つの「田打ち」である。


これらの例の他に、田中家のように重要無形民俗文化財・あえのこと(アエノコト)の流れで行われている「田打ち」がある。
 

やはり2月11日「能登の田打ち行事」
として総合的にまとめたものが欲しい。