今村充夫さん

今朝の北國「おくやみ」欄、北陸中日「お悔やみ申し上げます」欄に、今村充夫さんの名が出ていた。
北國はアイウエオ順、中日は年齢順。金沢のトップだから目に飛び込んでくる。
中日の方は、どういう方なのか、家族の談話も含めて紹介しているので、情報を知ることが出来る。
27日逝去、30日葬儀、94歳、金石東…。喪主長女の夫となっている。
どう見てもあの今村さんに間違いは無い。
中日を見ると、遺族が「長い間お疲れさまでした。」との一言を添えていて、元加能民俗の会会長、元短歌協会?会長などは載っていない。ましてもと郷土資料館(石川県歴史博物館の前身)副館長もない。
30日には北陸三県民俗学会が今村さんが過ごした歴博で開催される。
午後の共通テーマ-が、各県民俗研究団体創設時である。長岡ー小倉ー今村ー橘ー藤島と続いた会長。
その方の葬儀が正午から駅西で行われる。
1時から、本多の森では民俗研究が盛んになっていこうとする草創期が語られる…

どんなときでも穏やかで、まとめ役に徹してこられた今村さんを送るのに、ふさわしい金石、兼六園、駅西の場と時だ。


私は昨年まで加能民俗の会副会長だった。
今年は辞退したので、一会員になっていると思うのだが、はっきりしないので民俗研究家を名乗っている。気分は
研究家というより愛好家で行きたいのだが、
30日には参加予定でいた。ところが遠方からの来客があり、その用事を済ませてお昼過ぎに金沢へ向かう。
発表は聞けないかも知れないが、富山・福井の懐かしい方々のお顔を見ることが出来るかも知れない…、くらいの気持ちでの参加予定。

山積みなっている整理整頓、
一つの区切りがまた訪れてきた。
明け方の虫の音。秋…。
※今まで今村さんに触れたブログ
大野、本『大祭』
『加賀能登の年中行事』
『地酒天国いしかわ』
「寺正月」
「ハリセンボ」

現在「日本民俗学会」の名誉顧問になっておられる。
前に加能民俗の会会長と県の短歌関係の会長を引き受けておられた。
当時、加能民俗学会は少なくとも160人の会員を擁し、錚々たるメンバー集まる学会だった。短歌の方も代表的な組織である。
どちらにも人材が多いのに、何故両方の会長をなさっているのか尋ねたことがある。
今村氏は、師の折口信夫のようになりたくて、両分野を研鑽したのだと、教えてくれた。
敵のいない人だったから、また、本当にこまめに葉書で連絡をとられる人柄が、要職を静かにこなされたのだろうと思う。
ブログに載せていない本。
『生きている民俗探訪 石川』
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