教如上人ー400回忌ー

今年、10月5日、教如上人の400回忌を迎える。
お彼岸、27日能登教区10組推進員協議会で、教如上人…って?

誰も知らない。
親鸞聖人、蓮如上人それ以外は、まずお説教の話題になることもないだろう。

私がまず、教如上人を学ばなければならない。

教如上人と東本願寺創立ー本願寺の東西分派ー』(東本願寺教学研究所編)を、取り出し読み終えたころ、
わかりやすいDVDが届いた。
教如上人物語ー東本願寺創立の上人ー』
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監修草野顕之大谷大学学長
脇田修、太田 堅田修、草野顕之

大桑さんから、読みやすくしかも深い内容の本が届いた。
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東本願寺への道 教如』著者大桑斉、法藏館
この本の序に次の文がある。
通例からすれば、まず教如の伝記を追わねばならない。
すでに27年前に「教如 東本願寺の分立」(『〈宗派別〉日本の仏教・人と教え4浄土真宗)』小学館、1985
)として発表したことがある。補訂すべき事柄が少なくないが、最小限の修正にとどめ、最初に置いた。
とある。
この日本の仏教に記憶がある。
本は見つかった。誰のコーナーにあったかというと
真継伸彦氏の諸本のところにあった。
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真継伸彦氏の監修で、総論・親鸞と現代(真継伸彦
親鸞(広瀬杲)、覚如と存覚(梅原隆章)、蓮如五木寛之)、教如(大桑斉)、清沢満之(福島寛隆)
の執筆陣。教如清沢満之大谷派関係者が多いが、福島氏は龍谷大教授で、派にとらわれない強さを感じさせる編集だ。
本を開くと、真継氏からの葉書が二枚、はさまっていた。
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2000年の12月、氏と一緒に中島町で行われた歓喜光院殿御崇敬(かんぎこういんでんごそっきょう)の「御示談」を
聞きに行ったときの、やりとりの葉書だった。
大聖寺教区の蓮如上人550回御遠忌のシンポジウムで真継氏とご一緒し、
その時に、まとまった話だった。
私の家で一泊され、御崇敬の後は、和倉のビジネスホテルに泊まったのだった。
私の家では、学生時代のファンだった高橋和巳氏、その回りの人々(高橋たか子埴谷雄高氏)の話をしてもらい、贅沢な時を過ごした。
今、あらためてみると、五木寛之氏と同年生まれ。
14日には五木氏の講演を聞いたのだが、2000年の頃の葉書の文は、
今の五木氏以上の老境に立っておいでになるようだ。
今年も、最近になって賀状の返事が届き、一言、「お元気で!」と、添えられてあった。
字の勢いは、その頃と変わらない。
お元気なのだろう。

大学院行ってまもなくだったと思うが、当時助手だった大桑氏から、何か面白い本ないか?といわれて
高橋和巳の『邪宗門』がすごいですよ、とお答えしたことがあった。
そのような記憶が、緩やかにひろがっていくような『教如』でもある。
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教如上人と東本願寺創立』東本願寺出版
上場顕雄氏が中心。
教如上人の父「顕如」の、「顕」雄だものな。
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教如流転』宮部一三著。叢文社
DVDの教如上人を見ていたら、春日講や教如窟が登場した。
友人ご住職夫婦のお寺に近い、というか同組内のようだ。
それで、先日、教如ブームかい?と電話を入れた。


この本は、ご住職からいただいた。
1990年(平成2年)1月14日、新宿で新谷氏・木耳社編集者の方と『蓮如真宗行事』出版に向けての打ち合わせをし、その帰りにお寺を訪ねた。その時か、あるいは家に帰ってから、まもなく送っていただいた本である。
大桑氏の参考文献から、
今頃になって、このような珍しい本があることに気づき、いろいろたぐり寄せて、ようやく来歴にたどり着いた。
あの頃は、『蓮如真宗行事』の出版に向けて、それ以外にも原稿書き、クラブ指導などに明け暮れていたので、いただいたまましまい込んでいたようだ。


DVDのおかげで、城端郡上八幡揖斐川ラインが教如伝承で繋がった。終点は廟所のある赤野井別院。
俄然、教如上人を訪ねての旅がしたくなる。
赤野井別院には、幼い頃、一週間ほど泊まったのだし…

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顕如上人伝 火焔浄土』津本陽作。
新聞記者さんが、親鸞聖人の勉強したいんだけど、お薦めの本は?
というので、
講談社ワンテーマー21~新書の津本陽親鸞』を推薦しておいた。