珠洲・鳳至郡境文書と現地【珠洲市】【能登町】
阿部判官「珠洲・鳳至郡境文書」である。
四至だと思っていたが、八カ所の目印が載っている。
「覚
一 鈴郡山さかい 羽根ほほ内よりはな
かけ堂ごんしゃくのごりん石きり
はたとちの木を境黒峯辻堂
法立山西がねの瀬、北山のきどの口
間浦のさかさま川切に、
法徳九年八月六日 阿部判官□久
花押」
「はなかけ堂」。
8日の宇出津寺院巡りで、常椿寺さんにある「はなかけ堂」の地藏に出会った。
そういえば、いつだったか、こんなところに…と思った記憶がよみがえってきた。
「宇出津発祥の地といわれる鍋谷の荘十八束山中越えの旧道、珠洲郡と鳳至郡の郡境である峠にあった地藏。
羽根から山伝いで十八束に出る道があり、郡境の峠で一服する旅人のかたわらにあったので、郡の端に腰掛けたところから端掛け地藏と呼ばれるようになった。大正3年常椿寺に移った。」旨の説明がある。
「ごんしゃくのごりん石」(言若の五輪塔)。
能登町合鹿(ごうろく)地内言若。道路を拡幅したため、五輪はホテルの前に移されたというか、五輪が移った場所の後にホテルが建ったというべきか、
気づきにくい場所で、ちょっとたずねにくい場所でもある。
「間浦のさかさま川」(真浦の逆さま川)。
珠洲市真浦町。
垂水の滝となって流れ落ちる川が崖上を流れており、よく分からないのだが、一部さかさまに流れている(西流している)ところがあるそうだ。
それで、逆さま川の名がついているのだが…。
残りの羽根ぼぼ内は探せだせそうだけど、
桐畑栃の木、黒峰辻堂、宝立山西かねの瀬、北山木戸口は推定するしかない。