蓮池…菱池【輪島市】

ある坊守さんから、
「どうして私たちの仏さま(阿弥陀さま)は、蓮の上に立っておいでるのですか?」と問われた、その疑問を胸に、
このところ、「蓮」に関心を寄せている。
身近なところでは、『正信偈』に出てくる「名分陀利華」がある。
これは白蓮華のことだが、どうして白蓮華とはせず、梵語を用いておられるのかを疑問にしてみればよかったのだ。
阿弥陀経の「青色青色、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」の四色の蓮は、ウバラ、クムダ、バドマ、ブンダリカ(分陀利迦)を訳したものという。
ブンダリカ=分陀利華=白蓮華、その白蓮華に3時があり、開花して盛んな時を分陀利迦というのだそうだから、盛大白蓮華と訳してみても収まらない。
曰く訳し難しに、親鸞聖人は梵語を用いておられる。


散る時が浮かぶ時なる蓮かな 句仏上人


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この蓮モードの25日、8組坊守会で輪島市金蔵慶願寺さんへうかがった。
車をとめて、あたりを見回していると、蓮池が見えるではないか…、
稲穂、金モクセイの香る郷の蓮池。
金蔵には5か寺ものお寺があり、地域全体と調和し合ったすごい景観だと思った。


講義の途中に、あの蓮の葉のある池は何という名の池ですか?
蓮池ですか?
????


講義が終わって見てこようと、何人かで駐車場へ向かった。
ご住職は、~池とかいうけど、蓮が咲いているとは聞いたことがないとおっしゃる。
一見に如かずだ。
一緒に見に行く。
アレアレと、蓮の葉を示す。


あれは菱(の葉)が集まっているのですよ…とおっしゃった。
菱池か…。



初めて、菱餅、三菱などの元になる実が浮かんでいる光景を見て、蓮だ蓮だと大騒ぎしたのが違っていた恥ずかしさより、感動の方が上回った。


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