『風港』創刊5周年記念号

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『風港』創刊5周年記念号をいただいた。
225ページの力作で、通巻第52号となっている。
表紙は西のぼる氏。発行所珠洲市大谷町、編輯室飯田町、経理部宝立町鵜飼。
主宰・千田一路氏、飯田町の編輯室を中心にここまでの歩みを続けてこられたのだ。
年譜を見ると、創刊時同人65名、誌友(というのか…)315名。
19年度末同人87名、会員・誌友406名、句会数60句会となっている。
なんだ、なんだこの規模は!!と、
はじめて、句誌をじっくり開けてみて、
たまげている。


昔々、高校で現代文を教えていた時、誰だったか忘れたが、教科書に載るくらいの著名な俳人の文章を扱ったことがある。
その時、なんと難しい文章なんだろうと思った。
その理由を、俳句は5・7・5の短詩形に濃縮するため、漢語を使うことが多く、
文章にも自然とその使い方が現れているのだ、と深く考えずに合理化していた。
それ以来、なんとはなしに、
俳句世界から距離を置いてしまっていたのである。


「創立5周年を迎えて」の主宰の文。
「人心乱れがちな目下の世相である。こうした時こそ自然の摂理に随順し、「伝統性の中に現代の叙情を求める」本誌の目標と姿勢は、特に貴重としなければならない。」
うーむ。


「句碑除幕記念吟行句入選発表」のページを開くと、千田一路主宰選特選に
「春潮の満ちて句碑生る須須の杜 井端久子」
「開かれし句碑へ一番客の蝶 舩本静江」
が載っている。
このお二人、知ってる…ぞ…。
フーム。

ところで母もこの会のメンバーのはずだ。
見つけた。
「地に着かんばかりの枝垂れ桜かな 西山暁子」
うーむ。


これだけの冊子の編集をするのはどんなに大変なことか?
連れあいの母が女流短歌誌『明日香』の編集をしていた。
一緒に実家へ帰ると、義母は辞書を片手に
家事の合間にいつも編集作業をしていた。
そういう、記憶とダブって、
この地で句誌を出し続けることのすごさ・尊さを思っている。


ところで記念号をいただいたのは、一度『風港』に
能登義経と港」と題して
書いたことがあるからだと思う。