想い出の糸口ー宝田明氏、御影道中ー

 

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[昭和61年・1986年 蓮如上人御影道中]

 

昨年から群発地震が起きている。

昨日の地震は報道が全国に流れたようで、その新聞記事を見た大阪の南に住む後輩から電話があった。

書くのは、地震の話では無く京都時代にその後輩から聞いた話である。

現在は大阪の方に住んでいるが、出身は岡山県玉島だったはずで、実家の船元に歴代番頭として働いていた家がホウダ(宝田)家だったという。

そこが宝田明さんの家で、ホウダではなく、タカラダと名乗っているという話だった。

この13日に宝田明氏の訃報を知り、学生時代の彼の話を思い出していた矢先の電話だったので、コップも倒れない地震もさることながら、若き頃の話で盛り上がった。

 

電話のあったのが、裏庭の草むしりをしている時で、

偶然、前日に彼と同学年か前後の仏教史卒業生・阿部(旧姓柳原)法夫君から

蓮如上人と見玉尼」(『若越郷土研究』66巻2号)の抜き刷りが届いていたので、その話も交えようかと福井の蓮如上人をやっている…モニャモニャ…(名が浮かばないまま)で、話し終えた。

部屋へ帰って抜き刷りを見ると、阿部君は福井のというより鯖江のであって、

飯田高校の教員時代、5月の連休を利用して、

後に「蓮如上人御影道中」と名が付けられる蓮如上人御影の京都本山に向かう御上洛に福井から木之元までお供で付いて行ったことがあった。

早朝、ごろ寝の宿寺を出発してすぐの立ち寄り先寺院で、御影をお迎えに外で待っている住職が阿部君で、言葉にならぬ再会を思い出がある。

 

宝田明さんは、去る3月14日に亡くなられた。87才。