新年

 

二日。3時過ぎに目が覚めた。

一昨日から昨日にかけて鐘撞き、夜通しの年頭・年賀、修正会。

伝導黒板には頌春と法語を張り替え、

30日餅つき。そのお餅を切り、鐘楼堂に二つ、本堂、石灯籠に足元を照らす電灯を引き、元旦5時ごろにはチョット降った雪が本堂屋根雪にとなってチョットした山になっていたので、最初の雪かきをし・・・云々で

寝たか寝ないかの時を過ごす。

それで1日晩は、明け方までぐっすりとはいかず、慣れない時間帯に起きていた状態が続くのである。

 

ご本尊に年頭においでる方々がどのように封筒表に書いておられるかを見てみた。

圧倒的にお年賀・年賀

それに地域性がある「御鈴代」もある。

かつて調べた時には当寺ではないのだが、「十二灯」があった(『蓮如真宗行事-能登の宗教民俗』真宗地帯における正月行事。P72~P91)

そこから考えると一〇八つの鐘は、12ヶ月、24節季、72候の1年をあらわす数と見るべきだろう。

煩悩を除くという除夜説はいかにも弱々しい。

 

鐘は11時45分からつき出すのだが、しばらく少年・少女たちが列をなした。

そこで、一人ひとりに(1年間)ありがとうと、やさしく撞くんだよ、と声かけをした。

音にならないようなやさしすぎる音もあったが、やさしくね、と繰り返す子が多かった。

どこかで力任せに撞くのがいいということでもTVで言っているのだろうか、

時を知らせ、ヨシノブちゃん事件の犯人が自白したのは房に届いた鐘の音によってだったように、こころをうつ音色を静かに響かせるのが鐘なのに、どうも何かをぶつけるような力任せに鐘を撞く人がいるのに驚いたことがあったので、そう語りかけたのだ。

中には、やさしくね・・・、でも今年は頑張らないといけないの・・・という子もいた。ついたあと、がんばってねと、声かけして別れる

 

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2日朝、7時過ぎ


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年頭挨拶を交わし合う広間の飾り。蓬莱(食い積み)、ここから切り紙蓬莱が生まれた。

写真は蓬莱飾り。

親鸞聖人の好物(いざというときの非常食になる作物)だったと言われ、報恩講にはお汁に用いられる小豆などが飾られる。

蓬莱山宇宙は亀の背にあり、鶴が舞う。鶴亀だ。

 

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